- 出版社/メーカー: 松竹
- 発売日: 2004/10/23
- メディア: DVD
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お噂だけはかねがね。それもかなりネガティブな噂を。そういう噂を聞けば聞くほど、一度見ておかねば、という気持ちが高まっていた。天邪鬼なもので。
しかし・・・ちょっと期待はずれ。もっとダメ映画かと思っていた。確かにわかりにくいところや冗長なところはある。突っ込みどころもある。しかし一部で叩かれているのを見聞きして、よほど酷いものかと想像していたが、それほどでもなかった。ふつーに面白いじゃん、と思ってしまった。
そもそも私は紀里谷和明監督の映像が気に入って宇多田ヒカルのDVDを買ってしまったくらいなので、その雰囲気だけで評価に下駄を履かせてしまっていることは否めない。加えて原作の「新造人間キャシャーン」についてまったく知らないというのもある。しかしそれらを差し引いたとしても、そんなに悪いデキではないと思ったのだけれど。
媒体 DVD もう一度見たい △(すぐにはしんどいけどそのうち) 劇場で見たい ○(映像という点で、大画面で見ると良さそう) 最後まで集中して見れた ○(冗長なところはあったけれど) 他の人にも薦めたい △(びみょー。相方なら寝るな、たぶん) 印象的なモノがあった ○ マニアック △
たしかに気になるところはある。ひとつには、ちょっと説教臭いんだよね。テーマはこっそり仕込むものであって、じっくり語るものではない。終盤のブライやキャシャーンの語りがくどい。
また、ラストがわかりにくい。ブライの記憶辺りまではいいんだけど、その後がわけわからん。尻すぼみというか、尻がどこかに飛んで行ってしまったような感じ。
このわかりにくさを解消し、全体を1時間半くらいにまとめたらもうちょっと評価も良くなるのではないだろうか。
で、例のごとく映画に関しては先を読む能力がない私なので、新造人間のネタバレにはかなり驚かされた。なにげにバラシンと老医師の関係が描かれたりしていて。ずっとブレードランナーネタなのかと思っていたけど、実はそうではなかった、というところが意外。
バトルシーンもけっこういい感じだと思ったけど。ちょっと見づらいところはあったが、サグレー、バラシンとの対決、ブライとの最初の戦闘シーンは頑張ってると思った。ただし城でのブライとの戦闘はちょっと残念。なんで止め絵にするのかな。
テーマについては・・・先にも書いたけど作中でキャラクターが喋り過ぎていてちょっと萎えた。これを語りではなく、物語として作中にしっかりと練りこめていればね。だいたい、「許し」がテーマなのに主人公がさっくり親殺ししてしまうってのはどうなんだろうね。
で、お目当ての映像については・・・クドい。これ、受け付けない人はダメなんだろうけど、私は全然オッケーです。確かに見づらいシーンもところどころあったけれど、でも全然わからないほどではないし、ラスト以外はストーリーもちゃんと追えた。期待以上とは言わないが、期待通りのデキだったかと。
ま、ともかく何事も自分で見て見なければ好き嫌いはわからない、ということを実感。私はやっぱマジョリティにはなれない宿命のようで。とはいえもう一回見ろ、って言われるとちょっとしんどいが・・・。ショート版ラスト再編集で出してくれないかな。
- 余談
麻生久美子は役にハマリまくっていたとは思うが、いっそのこと宇多田をヒロインにしちゃえばよかったのに。さらに猛烈に叩かれただろうけど。そこまでやってたら逆に誰も文句言えなかったかも。
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