A-PART
アドロック・サーストンの墓の前でドミニクの独白。
ドミ:世界は変わりはじめた
各地で頻発する地殻変動
対策が後手に回った連邦議会
不満を募らせる民衆
その後押しを得た軍部の再編
全ては大佐の計画通りに進行しているレントンサーストン
お前はここにどう関わる?
この英雄の息子である、お前は
(何かに気づいたように振り返るが何もない)
大佐の計画? アゲハ構想? 別物? 大佐の最終的な目的とはなんだろう。ドミニク、バイクで移動中。
ドミ:ベルフォレスト
辺境の地にありながら
今日における世界の変革は
この街から始まったと言っても過言ではない
TYPE-0は、この街での戦闘を経て
飛躍的にその性能を向上させた
特筆すべきは、
サマー・オブ・ラブ以来、
はじめてセブンスウェル現象が確認されたのも
この街だということだ(ドミニク、子どもを避けようとしてバイクで転ぶ)
ドミ:偶然に思われた現象の数々
だが、あの少年がアドロック・サーストンの息子であるという事実により
全ては、必然の様相を呈してきたと言える(ドミニク、少女3人組とすれ違い、バイクの修理できるところを尋ねる)
ドミ:私は知らなければならない
レントン・サーストン
あの少年に与えられた役割を
あの少年に託された何かを
そのためにも・・・(ドミニク、アクセルと会う)
ドミ:私はこの人物に会わねばならなかった
アクセル・サーストン、この人に
漫画版ではドミニクはセブンスウェルをニルヴァーシュが発動したと認識しているが、アニメ版ではまだ知らない様子。
レントンの部屋。レントンとエウレカの会話。
レン:ごめんね
エウ:えっ?
レン:黙って、出て行ったこと
まだ、謝ってなかったから
エウ:ううん
レイとチャールズのところにいたんだね
レン:うん・・・(略)
レン:二人とも、健康にはすっごく気を遣うんだよ
どうしてだかわかる?
エウ:どうして?
レン:1分1秒でも長く、二人で人生を過ごすためなんだって
かっこいいよねぇ俺たち家族は二人っきりだ
だから片一方が不健康な生活をしていたら・・・
な・・・な、何十年か先に
どちらか一方が一人で生きるという不幸を背負うということになる・・・
だから・・・だから俺たちは二人で・・・・・・ぐっ・・・
エウ:あ・・・
レン:くそーーーっ!!
なんであの二人が死ななきゃならないんだよ
なんであんな不幸な死に方しなきゃならないんだ
おかしいよ!
なんであの二人とホランドが戦わなきゃならないんだよ!
エウ:う・・・
レン:俺を守るためだって、ホランドは・・・
わかんないよ・・・
レイさんとチャールズさんを殺してまで、どうして俺を!?
エウ:あたしがレントンを選んだから
レン:えっ?
エウ:あたしがホランドではなく、レントンを選んだから
だからホランドは、レントンを守ってくれたんだと思う
うっ・・・
レン:エウレカ・・・
エウ:レントン、あたしね
レン:えっ・・・
エウ:あたし・・・
レン:もしも言いづらいことなら、
エウレカが話したいって思うときに、話してくれればいい
エウ:レントン・・・
レン:エウレカが俺を選んでくれたなら、ずっと一緒にいよう
レンさんとチャールズさんの分まで
エウ:・・・うん・・・
エウレカがレントンを選んだと明言。エウレカ自身も「選ぶ」ことにより何が起きるのかを認識している様子。
ムーンドギーがゲッコー号のトイレで。
ムー:うおおおおおぉぉぉぉーーー!!
雄たけび。
B-PART
ゲッコー号医務室で。眠るホランドを看病するタルホ。
タル:あたしも背負わせてもらうわ
あんたの苦労を
タルホもホランドと同じ決断を。
レントンとエウレカが作った食事を皆で食べながら。レントンのところにハップがやってくる。
レン:あっ・・・勝手なことしてすみません
ハッ:ふーむ・・・
レン:ホランドと話をするまでの間、
この船に居る以上は、何か役に立つことしようと思って
ハッ:なあレントン、頼むから悲しいこと言わんでくれ
レン:あっ・・・
ハッ:お前の中でどんな決意があるのかは知らん
それを俺は止める気もない
むしろ応援するよ
お前は俺たちの大切な仲間なんだからな
レン:ハップさん・・・
ちょっとイイ場面。
上記続き。タルホがやってくる。
タル:レントン
レン:はい・・・
タル:ゲッコーステイトはこんな家族ごっこをやるために作ったわけじゃない
わかってるわね?
ハッ:おい、タルホ
何もそんな言い方をしなくても・・・
タル:あんたは黙ってて
ハッ:なっ・・・
レン:わかってます
この船は戦争をするためにある船だと思います
一同:ん?
タル:なんのために戦争しているか知ってるの?
レン:知りません
タル:知りもしないのに戦えるの?
レン:戦えません
戦う気もありません
タル:この戦いを最初にはじめたのが
あなたのお父さん、アドロック・サーストンだとしても?
レン:えっ!?
ハッ:はっ・・・
タル:軍の技術者だったアドロックは、
この大地、スカブコーラルが
知的生命体コーラリアンであると主張し
それを証明しようとした
だがグレートウォールを中心に開始された調査の過程で
スカブコーラルの影響と思われる人的被害が
調査員や軍関係者の間で拡大
これを受けた軍上層部は、
コーラリアン排除を決意し、
結果アドロックはこれに敵対した
彼には確信があった
コーラリアンは生命体であるという絶対的確信
ゆえに彼は共存を模索した
それを後押ししたのが、人型コーラリアンの出現
その人型コーラリアンこそが・・・エウレカよ
レン:あっ・・・!!
エウ:・・・
(間)
マシ:コーラリアンって・・・あのコーラリアン?
スト:薄々気付いちゃいたが・・・
ギジ:でも・・・えっ・・・ちょっと待って・・・ええっ!?
タル:話はまだ終わってないわ
ハップ、通信傍受での収集から解析した情報を発表して
ハッ:あ・・・うん・・・
確かなことはまだわからんが
どうやら軍内部に、再び対コーラリアン部隊が組織されたようだ
名称、規模、その他一切は不明
だが組織が再編された証拠に、
奴ら地中深くに攻撃を仕掛けるための兵器を開発している
スト:これがその証拠だ(写真を取り出す)
タル:ホランドがゲッコーステイトを作った理由はただひとつ
アドロックの意志を継ぎ、
コーラリアンと唯一アクセスできるエウレカを守るため
だがそれは等しくこれから後、
世界を敵に回すことも意味する
その覚悟、あなたにはある?
レン:うっ・・・
(間)
レン:・・・あります・・・
(間、タルホとレントンのにらみ合い)
タル:・・・はあっ・・・
トレゾアに向かうわ
ハッ:トレゾア!?
あー、あそこはお前、軍お抱えの・・・
タル:今のニルヴァーシュを修理できるのは、
あそこの連中しかいないわ
ハッ:うーん・・・しかし・・・
タル:ホランドならそうする
核心に迫る真実が語られる。タルホの口から語られることになるとは思わなかったけど。厳しいタルホの態度に正面から向かうレントン。誤魔化さない。偽らない。その姿勢に成長を感じる。衝撃的な事実を告げられてもあまり動揺しないのは、強さゆえか無知ゆえか。
皆が立ち去った後、エウレカとレントン。
エウ:頼んだわけじゃないの
レン:えっ?
エウ:自分から、言わなきゃって
でも・・・でも、レントンに嫌われると思ったら・・・あたし・・・
(泣くエウレカの肩に手を伸ばすレントン)
レン:よくわかんないや
だって、こうして触れた君はいつだって、特別なんだもん
エウ:レントン・・・
レン:最初から君は、俺にとって、他の誰かとは違うんだよ
エウレカ・・・君は君だよ
エウ:・・・うん・・・
無知ゆえの強さ、一途ゆえの優しさ。レントン、いい男になったねえ。
アクセルの工房。修理が終わり出発するドミニク。
ドミ:心なしか、コンパクドライブの輝きが増した気がする
発掘:いや、確かに喜んでるよ、この坊やは
ドミ:あはは
アク:ドミニクくん
ドミ:はい
アク:これからも、レントンと仲良くしてやってください
ドミ:えっ・・・
アク:あれの父親は、英雄と祭り上げられた男です
だがあんなものは、軍部が作り上げたでっち上げに過ぎんのです
どうか、ありのままのレントンを見てやってください
ドミ:あ・・・
アク:最初、君を見たときから他人である気がしなかった
気が向いたらいつでもここに寄ってください
君のバイクの修理なら、このおいぼれ、
いつだって喜んで引き受けますよ
ドミ:あ・・・ああ・・・
(泣き出すドミニク)
ドミ:ありがとう・・・、ございました
(バイクで走り出すドミニク)
ドミ:くっそー・・・! くっそーくっそーくっそー!!
何をしてるんだ私は!
こんなこと・・・大佐に報告できるものか!!
それにしてもあのじじぃ・・・
誰がこんなピーキーに仕上げろと言ったぁ!!
(謎の3人組みが現れる)
謎男:ドミニク特務大尉がベルフォレストを発つと報告しろ
あそこで泣き出すからには、ドミニクにも何か悲しい背景があるのだろうか。この一件で今後ドミニクのレントンに対する姿勢が変わって来るような気がする。しんみりとした中に「ピーキー」を持ってくるあたり、憎い演出だ。