コトバノウタカタ

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交響詩篇エウレカセブン - 第35話 アストラル・アパッチ

交響詩篇エウレカセブン (1) DVD付限定版 (角川コミックス・エース)
なんだこりゃマジで面白いですよ。これで視聴率悪いってどういうこと? 見る人はいても、朝7時からだからみんな録画で見てて、視聴率に換算されていないってことじゃないのかな? それとも本当に人気がないのだろうか。

そういえば反響が大きくて、NHK大河ドラマでは初の「続編特別編」が作られた「新選組!」も、放映当時は大河ドラマの中で最低の視聴率と言われてたんだっけ。エウレカもそれと同じかどうかわからないけど、終わる頃には反響でかくなってるんじゃないかなーと思います。

オープニングてこ入れ

オープニングが微妙に変わりましたよ。見るに耐えなかったアネモネのアップなどが多少改善されてはいるようだけど・・・全体的な雰囲気はやっぱり変わりませんね。特に議論を呼んでいた最後の止め絵は相変わらずだし・・・。

首都強襲

そういえば先週、「この星に海がないのにオープニングでは海上で戦っている」と書いたが、これって首都周辺だったのかも。これは海? それとも大きな湖かな?

音楽を使ったジャミングからの強襲。レイとの戦いを思わせる作戦。そして水上に現れるゲッコー号とLFOたち。かっこええです。いい年して心震えます。

今回は首都強襲ということで、戦闘シーンバリバリ。ニルヴァーシュ以外のLFOの戦闘シーンって久々かも。ホランドはリフ乗りはダメになったけど、LFOは相変わらず自在に乗りこなしております。なにげに第2クールのオープニングでのシーンが入ってたり。

デューイとノルブ

おっさん二人の会話。突然の警報に「まだ何もしてないんだけどねえ」という言葉を発するノルブが、胸のコンパクドライブに話し掛けているようにも見える。やはりあれがサクヤ? あるいはサクヤに通じている?

デューイ:私はただ、人として自らの言葉を勝ち得たいだけなんだ

     知っているか?
     神と呼ばれる者が最初に啓示したのが、
     はじめに言葉ありきという事柄だったこと

デューイの「神になる宣言」来ましたー。それに対し「ラスコーリニコフにでもなるつもりか、お前は」と返すノルブ。「罪と罰」は読んでないのでどういう比喩か私にはわかりませんが・・・。

ケンゴウとムーンドギー

ケンゴウとムーンドギーのコンビもなかなか面白い。

ドギー:ああっ! 味方同士で撃った!?
ケンゴウ:あわてるな、あれは作戦だ
     聞いてなかったのか!?
ドギー:だっけか?

ってドギーどんだけ人の話聞いてないんだよ。ゲッコー号を操縦するとなって、緊張しまくって話を聞いてなかったんだろうなあ。それに続いて。

ケンゴウ:いいかムーンドギー
     全てはお前の一念に尽きるのだ
     守りたいか否か!?
ドギー:・・・・、よっしゃあ!!

いやほんといいコンビだ。しかしこの口うるさいケンゴウに文句一つ言われなかったタルホって、どんだけ優秀だったんだろ。あるいはタルホが怖くて言えなかったか・・・。

ドミニクの報告

ドミニクが書いたニルヴァーシュのスペックアップに関する報告はデューイに届いていない様子。これを読んでいれば今日の後半の展開も大きく変わったのだろうが。デューイもアゲハ隊も、その傲慢さが自分たちの首を締める結果に。しかしこの失態の責任は、アゲハ隊ではなくドミニクに転嫁されそうな予感・・・。

度重なる負けにテンパってブチ切れてるアネモネ。怖いです。どうやらデューイへの服従は思慕だけではなく、恐怖もまた彼女を縛り付けているようだ。

ドミニク:大丈夫、次はきっと勝てるさ
アネモネ:・・・軽い言葉ね・・・

ほんっとに軽い言葉。ダメ男です。レントンを見習え。そこは「僕が守るよ」とか「そのときは僕と一緒に逃げよう」とか、嘘でもいいから言っておこうよ。ま、何を言ってもドミニクだから「・・・軽い言葉ね・・・」で済まされてしまいそうですが。

タルホの情報入手

情報部時代の後輩への接触を試みるタルホ。その場になぜかミーシャとイーガンが。なんでこの二人が? と思ったけど、後半での発電所破壊工作のための要員だったのかな? それならジョブスとウォズを連れてきた方が良かったと思うんだけど。ああ、でもあの二人はゲッコー号の戦闘に必要か。しかし医療スタッフのミーシャって、そういう破壊工作に役に立つのか? あ、イーガンが「こぐまちゃんが行かなきゃ僕も行かないよ」とでも言ったか?(妄想)

エウレカの苦悩

戦うこと、殺すことを恐れるエウレカレントンがなだめる。それはレントンも越えてきた苦悩。レントンだからこそ、上っ面の言葉だけでなく、「殺すこと」「逃げたいこと」を実感としてわかる。そしてそれを乗り越えた強い気持を持っている。レントンだからエウレカに伝えられる。レントンだから「信じてる」と、そして「僕たちが信じよう」と言える。ああ、軽い言葉のドミニクとなんと違うことか・・・。そして最後に、エウレカが「うん」と言いながら涙が一滴こぼす演出、秀逸。

でもさ、例のレントンの「武装解除セブンスウェル」が発動できれば、苦悩の種はなくなってしまうんだけどね。ま、そう都合よく発動できないってことか。

ノヴァク家の恥さらし

いままでいろいろなところで言われてきていたし、漫画版では特にそのあたりを色濃く伏線として引いていたし、私もちょろっとにおわせるようなことを書いていたが、とうとうはっきりと明言された。

デューイ:このノヴァク家の恥さらしがっ!!
ホランド:・・・兄さん・・・

デューイとホランドの兄弟説確定。加えてタルホがデューイの女だったということも語られた。積み重ねられてきた伏線が、徐々に紐解かれていく。長い物語だからこそできる伏線の埋め込みと謎明かし。仕込みといい、種明かしのタイミングといい、ハマるなあ。

時を逸した者

余裕ぶっこいてノルブホランドに渡してしまうデューイ。奢りは身を滅ぼす、の典型。

デューイ:ひもじい弟を慰めるのは
     同じく時を逸した者がよかろう

     この老人がなぜここに来たのかわかるか?
     彼は知ったのだ
     お前に、エウレカの対になる者など見つけられるはずがないと
     ゆえにあきらめたのだ
     スカブコーラルとの対話そのものを

ノルブ:すまない
ホランド:下がっていてくれ
     あんたに見せたいものがある
     約束の品だ

余裕ぶっこきデューイに対してホランド(と視聴者)は内心ニヤニヤ。

そして延々とデューイの愚民論が続く。かっこつけて語ってはいるが、けっきょくはデューイ自身も、奢りゆえに大局を見ることができなかった愚人の一人ではあるまいか。そしてそのデューイの演説を受けてのホランドの台詞。

ホランド:相変わらずだなあ
     でもちょっとがっかりだぜ
     あんたが全然俺に追いついていないことがな

チェンジ・オブ・ライフ」を経て成長したホランドの強さ、余裕、そしてかっこよさ。デューイの傲慢な奢りとは違う、一度落ちてから這い上がってきた心の力か。そしてタイミング良く現れる「約束の品」―「エウレカの対」であるレントン。かっこつけて登場するのではなくて「すみません、ちょっと寄り道してました」と普通に出てくるのがまたほのぼのしてて良い感じ。

あー気分いいなあ。

俗物ノルブ

先週の「人だろうがなんだろうが、可愛かったらそれでいいじゃないか」に続き、今回は変な顔で「それよかまず一服させて」って、すげー、俗物だー。喋り方もなんか俗っぽいー。いいキャラだなあ、これは。

デューイその後

三賢人に呼び出されたデューイ。この勢いなら三賢人を殺してしまいそう・・・。

止め絵

全体的に動きも作画もすげー良かったと思うが、微妙に止め絵が気になった。A-PARTがはじまってすぐの子どもたちの場面とか、ニルヴァーシュ内のエウレカレントンとか、LFOの飛び姿とか。動きが必要な場面ではないが、動きそうなのに動かないのでちょっと気になった。でも全体的なデキはサイコーです。

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