魔人探偵脳噛ネウロ。今週はHAL編のクライマックス、大盛り上がりの回だったんだけど、話が気になって片手間で読んでしまった。もっとじっくりのめり込んで読めばよかったと後悔・・・。
ちなみにこちらの方の感想がすごいです。全作品感想ならぬ全ページ感想。
追記2
読み返してみての感想。といっても他の方々の感想でだいたい言い尽くされてしまっているので、一部だけ。
たった2話しか出て来ていない刹那でここまで話を深く描けるというのは凄い。ラストは少々ネウロらしからぬ救いと愛のある展開だったけれど、短くも説得力のある春川と刹那の関係描写のおかげであまり違和感がなく受け入れられた。
最後、消滅するHALが側にいた刹那を発見するくだりについて。HALとは記憶と意思という情報のみで形作られた存在。その情報の中には当然、刹那の記憶も含まれている。HALが記憶と意思のみから作られる存在であるならば、その記憶の中に情報として存在している刹那も、限定的ではあるが「存在」していたということなのではないだろうか。HALは消滅する瞬間、その「自分の中に存在していた刹那」に気付いた。
死んだ人は誰かの心の中に生き続ける。こういう言い方は酷く陳腐かもしれない。しかし情報のみの存在であるHALが認めたがゆえに、感傷や願いではなく実在としての意味を持つ。それは春川やHALが言う「完全な刹那」ではないかもしれないが、それ以上の存在、春川が想いを寄せた実在した刹那の映し絵に違いない。そういう描写のような気がした。