- 出版社/メーカー: 松竹ホームビデオ
- 発売日: 2004/01/24
- メディア: DVD
- 購入: 1人 クリック: 36回
- この商品を含むブログ (13件) を見る
以前にテレビでやってたやつを録画しておいて、それをようやく今更ながら見てみた。評価は辛口です。
深作欣二監督作品。忠臣蔵と四谷怪談をミックスさせた話、ということだが、どちらも完全不完全燃焼。ストーリーも設定もキャラも全部が中途半端。この映画はあれですか、高岡早紀の巨乳露出のために作られた映画?
まず四谷怪談モノとして。まったく恐怖感がない。皆無。これなら「ほん怖」の方が怖い。ホラーを目指してはいないのだろうが、それにしても怖くなさ過ぎる。一番怖いのは、お岩ではなく、渡辺えり子だし。何か間違ってる。
忠臣蔵モノとして。忠臣蔵に思い入れはないのでなんとも言えないのだが、討ち入りのシーンはさすがに見ていられなかった。討ち入りの最中、魔女っ子お岩が氷結魔法で敵の中の一番強そうな奴やっつけてしまう。さすがにそれはナシだろう・・・。
愛憎劇として見るとしても、あれだけ酷い目に合って死んでしまったお岩が、けっきょく伊右衛門に対して呪いを発したのは、お梅との床のシーンだけ。伊右衛門に「必ず報いを受けるだろう」なんて言っていたけど、伊右衛門の死は報いを受けたって感じでもなかったし。で、伊右衛門が死んだらあっさり許してるし。全然「恨みの強さ」や「無念さ」が伝わってこない。
映像美としては多少見るところもないではないが、それも「心に残る」というほどでもない。雰囲気映画としても成功しているとは言い難い。
これ、本当に深作欣二の「晩年を代表する傑作の1本」なの? これを理解できないのは私の目が節穴だから?