もうひとつ、アンパンマン関係で面白い記事を見つけた。小学校の授業でアンパンマンを題材にした授業を行なった記録ということ。
「アンパンマンは頭を食べられたりして怖い、キモい」なんて言ってごめんなさい。あれは「人を救うには自分も何がしかの犠牲を払わねばならない」ということを表現していたのですね。
この授業のように、あらかじめ答えを用意して子どもの意見を誘導していくのはちょっと恣意的だなあと思わないでもないが、まあ道徳の授業って元々そんなものか。アンパンマンについて深く考えることなど普段の生活ではほとんどないだろうから、そういう機会を子どもに与えるというのは面白い試みだと思う。
後半のやなせたかし氏の一文もなかなか面白い。
幸福は、時として不幸の時に実感する。
人を助ける側は何らかの「自己犠牲」を伴う。そして助けられた人にとっては、その手助けはひとつの劇的な「奇跡」となるかもしれない。困った状況でこそ人は助けを求め、その助けを与えてくれる人こそが「ヒーロー」なのだ。戦うだけがヒーローではない。ヒーローとは「本当に困った人を助けてあげられる人」のことなのだ。アンパンマンがそういうお話であるのなら、ある意味でいわゆるヒーローモノに対するアンチテーゼともとれよう。
ま、実際のところは多くの場合「アンパンチ=暴力」で事件解決しちゃってるんだけどね。