MASTERキートンが原作者がらみのゴタゴタのせいで絶版になっているらしい。私のプロフィールのところにも揚げているが、「MASTERキートン」はお気に入りの漫画のひとつなので、ゴタゴタしていると聞いてちょっと残念。とりあえず経緯を抜粋。
・「MASTERキートン」連載当時、浦沢直樹氏は「YAWARA!」を並行連載していたため、編集部判断で勝鹿北星(菅伸吉)氏が原作者として付けられた。
・ただ、現実には勝鹿北星氏が話を作る機会はほとんど無く、主に浦沢直樹氏と長崎尚志氏が話を考えていた。
・そのため、浦沢直樹氏が「作家としてクレジットが載るのはおかしいから、名前をもう少し小さくして欲しい」と申し入れ。その際、印税比率についても話し合い、今後の増刷分に関しては勝鹿北星氏のクレジットを小さく印刷することで両者が合意。
(中略)
ところが、話がややこしくなるのはここから。勝鹿北星氏と共に「ゴルゴ13」の原作を書き、古くからの「盟友」であった「美味しんぼ」の雁屋哲氏が「『勝鹿北星』の名前が小さくなることは断じて許せない」と小学館に強く抗議したため、小学館が増刷に踏み切れないというなりよ。本来ならば、そんな抗議があったとしても小学館と勝鹿北星氏の間で合意に至っていれば何の問題も無さそうなりが、残念ながら勝鹿北星氏は昨年12月に他界。当事者が亡くなられたことで、事態は小学館と雁屋哲氏との調整という、変な方向へと話が進んでしまっているなりね。
とまあ、確かに原作者とのイザコザはあったらしいが、それは同意の元に落ち着いている。しかし横から第三者が出てきて文句を言って、そのせいで絶版になった、ということらしい。文句を言ってるのが原作者やその権利を受け継ぐ者ならともかく、関係のない第三者の抗議を理由に絶版というのはちょっと納得いかない。件の記事を信じるなら、名前を小さくするのも原作者本人の了承済みだし、横から関係のない人間がしゃしゃり出てる幕ではなかろう。
以下のサイトに、この問題に関連してそうな雑誌記事やインタビューなどをまとめた記事が載っている。これ読むと、何が本当で何が間違った情報なのかわけわからなくなるけど。
Amazonを見たところ、まだMASTERキートンは買えるようだ。好きな漫画と言いつつ、実はまだ全巻集めてないんだよね。最初の方は友人の家で読んだので。なくなる前に買っておいた方がよいのかなあ。そうなる前にちゃんと再販して欲しい。あんな名作、なくしてしまうには惜し過ぎる。
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