コトバノウタカタ

よしなしごとをつらつらとつづるばしょ。

我が家のオーディオ機器

高校時代、従兄弟の影響でオーディオへの興味がわき、なけなしのバイト代をはたいていくつかの機器を購入した。従兄の「コンポなんかだめだ、単品で集めないと」という言葉を真に受けて、一品一品単品でそろえはじめた。とはいえ実は機器に対する知識はない。いちおう人から聞いた「これいいよ」という話などは参考にしていたが、メカ的知識は皆無だ。そんなことでよく機器を集められたものだと思う。若さゆえの無謀だろう。

その機器の多くを今でもまだ使っている。いくつかの機械は壊れたりもしたが、根幹の部分はいまでもまだ現役で働いてくれている。CDもDVDもテレビも、きちんと音を聞きたいときはこれらのAV機器を使っている。その機器について、少し書こうと思う。


DIATONE DS-77Z
ダイヤトーンのスピーカー。そこそこの大きさで、高さが私の股下くらいまである。外側は厚い木で覆われた、密閉型のスピーカーと言うことだ。どっしりとした重みがあり、安定感もある。ゆえにその上は物置になってしまっているが。

定価が6万円。1本6万円で2本で12万円である。それを近所の電気屋に注文して新品購入。金もない高校生が買うものではない。しかしこれがどうしても欲しくて買ってしまった。バカである。いかなら片方の値段で簡単なホームシアターくらい買えてしまう。本当にバカである。でも購入から10年以上経った今でもしっかりといい音を鳴らしてくれている。この先も20年くらい頑張ってくれれば、バカも少しは報われるかもしれない。

メーカーのダイヤトーンは前世紀の終わりごろにオーディオスピーカーから手を引き、また他のブランドに吸収されてしまっていまでは名前さえ残っていないようだ。時代の流れを感じる。


SANSUI AU-α607EXTRA
「SANSUIのアンプはいいよ」という話だけを根拠に購入を決めた。中古だったか新品だったか、どこで買ったのかもよく覚えていない。父が見つけてきてくれたような気もする。値段もよく覚えていない。ただ、それまで単なる置物と化していた巨大スピーカーがこれでやっと使い物になる、と喜んだことだけは覚えている。とはいってもしばらくの間は再生機器もラジオもなく、ラジカセの出力端子をつないで無理やりスピーカーから音を鳴らしていたのだが・・・。

さすがに最近ちょっとくたびれてきて、音が上手く鳴らないときがある。そういうときはでかいボリュームつまみを右に左にゴロゴロ回していると鳴るようになる。何事も愛情が肝心だ。

ネットを探索していたらここの人のスピーカーとアンプが、私とまったく同じ組み合わせだった。相性のいい組み合わせなのだろうか。


TEAC R-9000
従兄弟が「3ヘッドのカセットデッキがいいぞ」と言っていたのを真に受けて、探しに探して見つけ出した品。3ヘッドデッキ*1の場合、通常は片面再生しかできないが、この機器は3ヘッドにもかかわらず、オートリバースを実現している*2

これはそもそも田舎の店先で売ってるような機械ではなかったのだが、市内の電気屋で現品限りで売られているところを見つけ、「買うなら今しかない!」となけなしの金を出して買った覚えがある。これでスピーカー、アンプ、再生機器の三種がそろい、ようやくまともに音が聞けるようになったのだった。

さすがに最近はテープを聴くこともほとんどなくなり、ここ数年は電源さえ入ることなく眠っている。しかし高校、大学時代、MDが我が家に来るまではバリバリに働いてくれた。たぶん今でも動く。たぶん・・・。


SONY CDP-333ESA
SONY製のCDプレーヤ。これを買う頃にはオーディオ熱が多少冷めていて、上記3つに比べると多少グレードが下がる。それでも、ネットで見ていると「名機」と呼ばれているのを見かけた。機能としては必要十分だった。

それまではCDラジカセからの出力を使ってダビングをしていたが、このマシンの購入でようやく当時必要だと思っていた代物がすべてそろった。

SONY製なのに10年以上元気に働いてくれた。しかし去年の春、とうとうお亡くなりになってしまった。さすがに寿命が来たか、とも思ったが、ひょっとするとCCCDを再生したがために壊れてしまったのかもしれない、と最近思うようになった。さすがに10年前の機会ではCCCDのような異常なフォーマットに対応しきれなかったのではないだろうか。考えすぎだろうか。ともかく今は、オーディオ機器の山に居座ったままその屍を晒している。

*1:通常のカセットでっきは、2ヘッドデッキといって再生&録音ヘッドと消磁ヘッドの2つのヘッドを持っている。3ヘッドデッキは再生ヘッドと録音ヘッド、消磁ヘッドが別になっており、録音した音を即再生できるというメリットがある。たぶん録音の音質もいい、・・・と思う。

*2:3ヘッドデッキはヘッドの数が多いため、機構としてオートリバースの実現が難しいらしい。このマシンは、消磁ヘッドを左右1つずつ置くことにより、オートリバースを実現している。