コトバノウタカタ

よしなしごとをつらつらとつづるばしょ。

山南さんをもうちょっと

ほぼ日刊イトイ新聞 『新選組!』withほぼ日テレビガイドで、「新選組!」の「友の死」の回が取り上げられていたので、それを読んでもう一度。新選組の感想というよりは、ほぼ日刊イトイ新聞の感想になるかもしれないけど。

さすがにプロだけあって、考察が鋭い。複数人で話しながらだから話が掘り下げられる、ってのもあるだろうけど、読んでて「なるほどー」と思う解釈がいろいろあった。

ぼくは、今回、山南が戻ってきて
ずっと逃げずにあの部屋でじっとしてるのは、
ああいう「ガキっぽい法度に対する抗議」
という意味も、やっぱりあると思いますよ。

おおづかみな話でいうと、新選組という組織が
「目的がよくわかってない若者集団」
であるということであり。
その象徴が、最後の土方の泣き顔ですよね。
ガキの顔になったじゃないですか。

キーワードは「ガキっぽい」かな。これが非常にしっくりくる。新選組の未熟さはそのガキっぽさから来るのだろう。恐怖や法度で組織をまとめようとする土方歳三、土方にまかせっきりの近藤勇、沖田は当然として、他の面子にもみなどこかに子供っぽさがある。「子供のままごとじゃねえんだよ」と言っていた土方が、子供じみたやり方で組をまとめようとしてしまった。それが悲劇を生んだ。

そしてそんな中でひとり、大人の視点を持ってしまった山南敬助。居場所がないというのはそういうこともあったのかもしれない。

常識としてはこの季節に
菜の花は咲かないかもしれないけど、
現実には咲いているんですよ。

これも、深いなぁ。三谷幸喜がそこまで考えて菜の花を出したのかどうかわからないけど、確かにそういう見方もできる。学があり、なんでも知っているように見える山南だが、冬に菜の花が咲くことを知らなかった。それと同様に、いままで山南の常識だったこと、正義だったものが時代の流れの中で次々と覆されていく。それは新選組自体もそうで、組織が山南の考えてもみなかった方向へ流れていく。

あー、人の解釈を自分の言葉で書き直してるだけで意味ないなぁ。

他にもいろいろ、「なるほどなー」とか「この見方はすごいなー」って部分があったけど、引用しても「ここが凄いと思った」くらいにしか書けないのでこのくらいにしときます。いやはや、いやはや。

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