コトバノウタカタ

よしなしごとをつらつらとつづるばしょ。

Oblivionプレイしちゃった

ゲームが到着するなり風邪で寝込んでしまうというなにやら呪われたスタートとなりましたが、ぼちぼち遊んでみたのでファーストインプレッションをば。


いままで何度か書いてきたけど、実際にプレイしてみてより具体的に書けるようになったので、まずはゲームの簡単な説明。どファンタジーの一人用3DRPG。種族、守護星座、職業などを選んで作成したキャラクターで、とてつもなく広大で美しい世界を自由に探検できる。メインとなるクエストはあるが、それ以外にもおびただしい数のクエスト、ダンジョンが存在し、延々と「道草」できる。というか、メインクエストよりもその「道草」の方がメインのようなゲーム。

ひとことで言って「大当たり」です。なるほど神ゲーと呼ばれるわけだ。ボリュームもたっぷりあるし、拡張性も高いし、これ1本で1年・・・いや2年くらいは遊んでられそう。

The Elder Scrolls IV: Oblivion (輸入版)

The Elder Scrolls IV: Oblivion (輸入版)

システム概観

プレイヤーはキャラクターを一人称、また三人称視点で操作する。「キングスフィールド」や「Dark Messiah of Might and Magic」の感覚に近い。しかしもっと近いと思ったのが「Ultima IX」だ。広大なフィールド、NPCとの関わり、クエストなどなど。あるいはもっさり感やNPCとのやり取りなどは「Arx Fatalis」にも似ている。

ゲームシステムとしては、そういう過去の3DRPGの上に連なるという部分もあるが、しかしその広大な世界観と多彩なクエスト群、そしてMODによる自由な拡張性という点で、このゲームは明らかに過去のものとは違う「群を抜いた」存在になっている。

パフォーマンスと要求スペック

グラフィックスが綺麗な割には読み込み時間がかなり短い。「DMoDD」の1/10くらいなんじゃないかと思うくらい速い。これは高く評価したい点。プレイのストレスがかなり減る。

一方で要求されるマシンスペックはかなり高いようだ。私の環境でもHDRが使えない。うちのマシンでは右上の画像のようなクオリティは出ない。HDRを使っていなくてもまだ重く、戦闘中などにラグるので、さらに画質を下げてプレイしている。


以下、なるべくバレなしで書いてます。

スキルとレベルアップ

プレイヤーは基本的に何でもできる。戦士でも魔法を使えるし、鍵開けや武具の修理、調合や交渉なども可能。そして行動することにより、それに関するスキルが上昇していく。ただし得意なスキルとそうでないスキルがあり、得意なスキルは上がりやすく、そうでないすきるは上がり難い。またレベルアップの方法が少し変わっていて「メジャースキル」と呼ばれる得意なスキルが合計10上がると、レベルを1つ上げられる。メジャースキルは選択した職業によって決まる。キャラ作成時に「どういう感じのキャラにしたいか」を決め、プレイしながら「実際に何を強化していくか」を定めていく感じ。

戦闘

戦闘は「キングスフィールド」や「Dark Messiah of Might and Magic」のように、マウスクリックで剣を振って行う。敵との間合いを取りながら、防御したり後ろに下がったりして戦う感じ。マウスボタンの長押しでパワーアタックも繰り出せる。動きがもっさりなので戦闘もちょっともっさり気味。それに対して敵の動きは比較的速い。敵によっては後ろに下がってもすぐ間合いを詰めてくる。「キングスフィールド」ほどもっさりではないが、「Dark Messiah of Might and Magic」のように「飛び掛ってきた敵を横にかわして切りかかる」などという攻防は難しいだろう。しかし足を止めて攻撃ボタンを連打しているだけだと敵に朦朧攻撃をくらってフルボッコにされるので、防御しつつ隙を見て反撃、というわりとストイックな戦いが求められる。また盾で防御しても完全に攻撃を防ぐわけではなく、徐々にHPを削られていくので、どちらかというと消耗戦になりがちかな。馴れればもっと上手く立ち回れるのかもしれないけど。

戦闘の難易度は、敵の種類にもよるけどわりと高めかな。敵が2体以上になるととたんに難易度が増すような気がする。ただし難易度はオプション設定で細かく変更可能。初期状態ではちょうど真ん中レベルだが、1/4くらいにするとかなり弱くなるらしい。とはいえ中くらいでも太刀打ちできないほどではないし、難易度変更はいつでもできるので、プレイしながらどうしてもきつかったら調整する、という感じでよいかと。ちなみに敵はプレイヤーのレベルに応じて強くなっていくらしい。なので城周辺のダンジョンでも自分のレベルが高ければ強い敵がわく。当然宝も良いものが出るけど。

魔法

魔法には5つか6つくらい系統があって、それぞれにもかなりたくさんの魔法がある。魔法はまだあまり使ってないので使い勝手はよくわからないのだけど、攻撃魔法は弾の飛ぶ速度がかなりゆっくりなので使いづらいかも。魔力の回復速度は比較的速いので、魔法はわりと使い放題ぽいかな。

グラフィックス

グラフィックスの美しさに定評があり、特に野外の景観はなかなかに凄い。かなり遠くまで描写され、丘の上から湖に浮かぶ城を眺めたりするとかなり壮観。野外は全てシームレスに繋がっているので、本当にフィールドを探検しているような気分になる。凄い。ただ移動速度は少しもっさりなのでずっと歩いていると疲れる。馬もあって足も速いが、こちらは方向転換が苦手。でも逆にいえば、もっさりした動きは雰囲気の演出としては良いかも。

しかしキャラクターの顔は「まさに洋ゲー」といった感じでかなり濃い。プレイヤーキャラをカッコイイ/カワイイ顔にするのはなかなか難しいかも。また村人たちにも美形はほとんど・・・というより、まったくいないのでその辺りは期待しないように。ただしMODを導入することにより、プレイヤーキャラだけは美形にすることが可能のようだ。


NPCの一例。これはまだマシな方。
http://www.4gamer.net/review/es4_oblivion/img/03-05.jpg


MODを入れるとこんな感じのプレイヤーキャラが作れるようになる。プレイヤーの顔なんてメニュー画面くらいでしか見ないけどね。
http://www.tessource.net/files/images/Rens%20Beauty%20Pack-1.jpg

フィールドの移動

移動に関して。先に移動がかなりもっさりしていると書いたが、フィールド上の一度行ったことのある地点には瞬間移動することができる。実際には瞬間移動しているのではなく、そこまでの経緯をすっとばしての自動移動。なので移動にかかった時間は経過する。これがかなり便利。便利すぎのため、中にはこの機能をわざわざ殺すためのMODもあるほど。ただし一度も行ったことのない場所はやはり自分の足で移動しなければならない。フィールド上に洞窟や神殿、村などがあると、画面上のコンパスにそのアイコンが表示される。そちらの方へ移動していき、「発見」すると、次からはそこへ瞬間移動できるということになる。これが宝捜しみたいでけっこう楽しい。

ダンジョン

ダンジョンにはクエストと関連するものとしないものがあるようだ。関連しないものの場合は最奥に良アイテムが落ちていることが多いみたい。ダンジョン内には当然敵がいて、戦闘することになる。ダンジョンごとに敵の特色がだいたい決まっているみたい。ダンジョンの長さはものによって様々だが、最低でも1時間、長ければ数時間はかかると思っていいだろう。こんなのが何十とあるのだから、いろんな意味でたまらない。ダンジョン内にトラップや隠し扉などはあるが、「Dungeons and Dragons Online」のように、ダンジョン内でイベントが起きたり、複雑な仕掛けを起動したりということはあまりないようだ。

NPC

マップ上にはいくつかの街があり、それぞれにたくさんのNPCが生活している。まさに生活している。時間に応じて人々は居場所を変え、店を開いたり閉じたりし、そして夜には眠りにつく。このあたりは懐かしき「Ultima IV」を思い出す。またNPC同士が出会うと会話をしたり、プレイヤーとの会話にそれぞれの好感度があったり、好感度を上げるためのミニゲームがあったりといろいろ凝っている。NPCとの会話は基本的に選択肢をすべて開いていくタイプ。クエストの進行や他の人からの情報によって選択肢が増えたりもする。ただ人が多すぎて名前が覚え切れない。

クエスト

先にも書いたが、このゲームには本筋とは無関係のサブクエストが無数にある。お遣い、怪物退治、泥棒の捜査、物品の捜索、薬草の収集、敵討ち、などなど。さまざまなクエストが散りばめられている。クエスト開始のきっかけは様々だが、多くはNPCとの会話からはじまる。長大なクエストもあれば、すごくあっさりと終るものもある。もちろん経過や選択によっては失敗に終るものもある。クエストは次々に受けてやりたいものからやれば良いので、とにかく受けられそうなものは全部受けてしまえばいいとは思うが、ものによっては行動が縛られるクエストや街の状況が変わってしまうものもあるのでそういう点には注意が必要かな。

生産も多少はできるようだ。草木やキノコなどを調合して薬を作る錬金術。この錬金術用の素材がまた豊富すぎて困る。話が進むと、魔法や魔法の力を込めたアイテムも作成可能らしい。武具の修理はあるが、それらを作る生産はないみたい。

アイテム

序盤の武器防具の種類はそれほど多くはないようだ。そのかわり役に立たない雑品や調合用の素材などがものすごくたくさんある。アイテムを持てる総重量が決まっているため、敵が落としたアイテムを全て拾うことは困難。諦めるか、店と往復して回収するかしないといけない。

持ちきれないし、でも売るのもちょっともったいないアイテムをどこかに保管しておきたくなることもある。そんなときにそのアイテムを路上に置いておいたり、街中の箱の中にこっそり隠したり・・・しては絶対にダメです。そういう公共の場に置かれたアイテムは定期的にリセットされてしまう。それを知らずに、序盤に拾った良アイテムをあらかた失いました。とほほ。

自宅を購入すれば、安全にアイテムを置いておくことができるようになる。それまではとにかく売ってしまうか、がんばって持っておくかしておいた方がいい。実は家がなくても安全に隠しておける場所もあるらしいのだけど・・・そこは裏技ぽいので知りたい人はwikiでも読んで調べてね。

犯罪

街中や屋内にもモノがたくさん落ちているが、たいていは誰かの所有物になっていて、それを拾うと犯罪者になってしまうので注意。このあたりはUltima系の感覚に近い。他人のモノは拾おうとするとアイコンが赤く表示されるのですぐわかる。他にも他人の家や箱の鍵を勝手に開けるのもダメだし、傷害や殺人も当然罪になる。とはいえクエストによっては赤いアイコンでも調べたり取ったりしないといけないので、線引きがなかなか難しい。罪人になると、罰金を払うか投獄されるか、あるいは衛兵すべてを敵に回して逃亡生活を強いられるか、とにかく大変なことになるらしい。

MOD

日本語wikiのMODのページを見て驚いた。おびただしい数のMODが作成されている。便利機能やグラフィックスのブラッシュアップから、ゲーム性そのものを変えてしまうほどのものまで、様々なMODがある。この拡張性は凄い。それにこれならば「惜しい」と思う点をユーザが作り変えてしまうということが可能だし、新しいゲームに作り変えてしまうことだってできる。通常版を遊び尽くしても、MODを入れることにより延々と遊べるゲームになるだろう。

例えば戦闘を「Dark Messiah of Might and Magic」風なるように、なんてこともできちゃいそう。っていうか是非やってください。っていうかもうあるかも? DMoMM風に体をぶった切ってしまうMODは既にあるみたい。移動速度アップ、盾を構える速度アップ、キック、敵の転倒、倒れた敵にとどめ、ため攻撃(ボタン長押しで離すとパワーアタック)、ダッシュ斬り、ジャンプ斬りで大ダメージ、盾でバッシュ、バックスタッブで首筋にナイフを突き刺す、氷結魔法で敵を凍らせる、氷結魔法で床を凍らせて敵を転倒、ファイアーボールで吹き飛ばし、杭に刺さって死ぬ、火で燃えて死ぬ・・・とかとか。欲張り過ぎか・・・。

日本語化

日本語化MODを入れるのは少々手間がかかるが、入れてしまえばあとは楽ちん。意訳も100%完了とのこと。ところどころ誤訳や気になる訳はあるけれど、英語がよくわからない人でも問題なくプレイできるようになると思う。あれだけのテキスト量を無償で全翻訳するって、ファンの力は恐ろしい。

ちなみにXBOX版を発売したスパイクが、来年にPC版の日本語化MODを無料でリリースする予定だそうだ。