コトバノウタカタ

よしなしごとをつらつらとつづるばしょ。

ことしの連休

連休の前半はまず母の実家へ行き、麒麟獅子を見てきた。今年は身内に不幸があったため、家の前で舞ってもらったり、獅子に噛んでもらったりはできない、とのこと。獅子が穢れてしまうとか。むしろそういう穢れを獅子に払ってもらいたいもだが、仏教ではなく神道系だから仕方がないか。ということで、他の家の前で舞っているところを見学。


後半は島根へ。まず日御碕(map:x132.6296y35.4351)。灯台を見には何度か行ったことはあるのだが、今回はじめて灯台に登った。登ってみると外から見るよりかなり高い。というか、長い。階段が。登っても登っても上につかない。しかも狭い。登りと下りが同じ螺旋階段を使うのだが、狭くてすれ違うのもままならない。それでもなんとか上りきった灯台頂上からの景色は絶景だった。


それから、玉造温泉街(map:x133.0099y35.4181)で行われていた「玉造アートフェスティバル」なるものにも寄ってきた。温泉街のあちこちに「えなげなもの」と銘打たれた前衛芸術ぽい立体芸術作品が置かれている。公園から旅館の中、さらには神社の中までが作品の展示場となっていた。旅館の中まで作品を見に行くのはちょっと躊躇してしまったが、しかし街全体がアートスペースになっているというのは面白い試みだ。ただものが置いてあるだけでなく、空間と合わせて作品になっているという感じ。

ただしかなり広範囲にわたって配置されているので、全部見て回ろうと思うとかなり時間がかかる。車でふらっとというよりは宿に泊まるなりしてゆっくり歩いて見て回る、という感じかな。時間がない人は、湯神社と上の方にある公園だけでも。今月末までやっているようです。

以下、作品内容に触れるので、どういう作品があるのか楽しみにしておきたい方のために隠し。


まず面白かったのは、「ドックハウス 1&2」と銘打たれた、神社の狛犬の脇に置いてあった犬小屋。2体の狛犬の脇に1個ずつ。風雪に耐える狛犬のために、だそうで。しかも狛犬の1体が子どもを抱えているし。

神社の裏の土俵に浮かぶ花のような蟲のような金属の造形「Latent」も良かった。蟲師に出てくる蟲のようだった。

出雲玉作史跡公園にあった「怪物と少年」「この彫刻は一万年の生命を持ち、ヒトの一生の間には10メートルほど歩く」などの変な金属の生物のようなものもキモ面白かった。ダリの夢に出てくるような。それが人間大で目の前に存在するのだから。

一番印象的だったのは、公園にあった「sanctuary of age」という木材で作られた巨大なオブジェ。最初はただの塔のような構造物かと思っていたが、中の空間に入り込め、さらに奥の塔内部にまで入り込めた。そこから天を眺めると、木々の間から光が差し込んでくる*1。見るだけではなく、中に入って楽しめるアートってのは良いね。

歩き疲れたけど、けっこう楽しめたアートフェスティバルでした。

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*1:あー、天を仰いだ写真を撮っておけばよかった・・・。