- 出版社/メーカー: 20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン
- 発売日: 2005/07/07
- メディア: DVD
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舞台は19世紀末ロンドン。19世紀末ロンドンといえば切り裂きジャック。娼婦を次々に残酷な手口で殺害して行く切り裂きジャックを、アヘンに溺れ予知能力を持つ捜査官アバーラインが追う。
設定だけ聞くとワクワクなのだが、良くも悪くもデキのイイ映画。きっちりと作られ飽きはこない。面白くないとは言わないが、しかし特筆すべき点や印象に残った場面というのもあまりない。グロい場面が多いので、そういうのが苦手な人は避けた方が良いかも。娼婦がたくさん出てくるが、エロいシーンはそれほど多くはない。ミステリー仕立てにはなっているが、犯人は誰かを探っていくというよりも、経緯と背景を中心に描いている。それが描ききれているかどうかは別として。
主演はジョニー・デップ。時代としては「スリーピー・ホロウ」と同じくらいか。役柄も同じ捜査官だが、雰囲気はかなり違い、こちらは終始シリアス。かっこいいけど、「スリーピー・ホロウ」のときの方がキャラに魅力はあったかな。
媒体 テレビ もう一度見たい × 劇場で見たい × 最後まで集中して見れた ○ 他の人にも薦めたい ×(グロいので) 印象的なモノがあった × マニアック ×
以下、ネタバレ込みで。
犯人当てについては中盤くらいでなんとなくわかった。登場人物が多くはないし、謎をひた隠しというわけではないのでけっこうわかりやすいかな。意味ありげな「感情の欠落した若手医師」が最終的に物語にほとんど絡んでこなかったのはちょっと肩透かしだったが、あんなものか。
主人公の予知能力については微妙。確かに捜査には役立っているが、実際のところ自らの手では誰一人助けていないという金田一耕介状態。ヒロインは偶然、自分の足で逃げたのだし。まあそんなもんか。
雰囲気は悪くないし、ストーリーとしても卒はないんだけど、どことなく消化不良な映画だった。ただラストのアレはちょっと切なくてショッキング。彼女の幸せのためにはこうするしかなかったのかもしれないが。