コトバノウタカタ

よしなしごとをつらつらとつづるばしょ。

蛍を見に行った

一昨日の夜に、蛍を見に出かけた。その前にも一度、吉岡温泉の方へ蛍を見にでかけたのだが、全然見当たらず、けっきょく素通りして帰宅。一昨日はそのリベンジということで、一般には知られていない蛍の穴場へと向かった。

そこは6、7年前、私が学生だった頃に後輩から教えてもらった場所。観光地化もされておらず、知る人ぞ知る場所、ということだった。実際に学生の頃にそこへ行ったときには、無数の蛍、それこそ何十、いや何百という蛍が光っていた。

それ以来、この季節になるとそこへ蛍を見に出かけた。しかし蛍の数は年々減り、はじめてそこへ行ったときのような無数の蛍の姿は見ることができなくなかった。そして今年、見つけられた蛍はたったの二匹。時期がずれているからか、雨が少ないために繁殖できなかったのか、あるいはもっと長期的に蛍の数が減少しているのか。理由はわからないがとにかく寂しい次第だ。

その後、さらにリベンジということで、蛍で観光地化されている市内のおおちだに公園へと向かった。車を停める場所がなく、しかたなく相方と子をおろして私は車で待ち。しかしそこにも蛍は10匹ほどしかおらず、目に付くのはいちゃつくカップルばかりだった、とのこと。

蛍はいなくなってしまったのか、それともたまたま今年、この時期に少なくなってしまっただけなのか。おおちだに公園はともかく、穴場の蛍がいなくなったのが辛い。


そういえば学生の頃、その蛍を見に行ったあとに、今度は皆で諸寄の海水浴場へ夜光虫を見に行った。「蛍→夜光虫」という光るものコンボだ。その日はものすごく生暖かい夜で、夜光虫の量も半端ではなかった。波打ち際を歩くとそれだけで光が残り、海に砂を投げ入れると点々とした青白い明かりがともり、石を水平になげて水切りをすると間隔をあけて青白い光の輪が生まれる。大きな石を投げ込むと光の柱が立ち上がり、ペットボトルに海水を入れて振ると、懐中電灯よりも明るい光を放った。あれは凄かった。

綺麗な水から生まれる蛍の光と汚い水から生まれる夜光虫の光。どちらも鮮烈な印象として私の中に残っている。この光るモノコンボをまた決めたいところだが、子がいるとさすがに無理。子がいなくても勢いがないと出来ない。それにそもそも蛍がいない。ああいう経験はもうできないだろうなあ・・・。