コトバノウタカタ

よしなしごとをつらつらとつづるばしょ。

滑り止めの対価

入学を辞退したのに入学金や授業料などを返さないのは不当だとして元受験生5人が神奈川県の4大学に計約390万円の返還を求めた訴訟で、横浜地裁は28日、学生の身分を得る02年4月1日より前に入学を辞退したり取り消されたりした2人について、2大学に入学金の一部計58万円の返還を命じる判決を言い渡した。河辺義典裁判長は「滑り止めの対価として利益を得るのは営利を目的としない学校法人の性質と相いれない」と述べた。

たしかに、滑り止めの入学金で学校の運営資金をまかなうというのもいかがなものかと思うが、行くつもりもない学校を受験して契約金支払っておいて、返せってのもなんか変な話。どっちもどっち、だよなあ。

しかしこれが通るということは、逆に「4月1日以前であれば、学校側は入学金を返還して入学の取り消しを行うことができる」ってことになるわけで。つまり、最初から合格者を水増ししておいて、3月31日時点で人数が多ければ、「逆補欠」として点数の低かった人を切り落とす、なんてことが起きる可能性も。

まあそれは極論としても、入学金が「入学資格取得金」とかなんとか変な物に変わる可能性はあるかも。あるいは、実際に入学した人の負担が増えるか、受験料が増えるか。そうなると困るのはこれから先の受験生、ということになりはしまいか。ああ、でも総額が同じくらいなら、別に辛くなるということもないのか。


でも、そもそも滑り止めってシステム自体、なんかおかしいよね。