コトバノウタカタ

よしなしごとをつらつらとつづるばしょ。

御萩(おはぎ)*/牡丹餅(ぼたもち)*/善哉(ぜんざい)*


お彼岸、ということで。「御萩」と「牡丹餅」、どちらも同じものだが、季節によって呼び名が変わるというのが面白い。しかもどちらもその季節に咲く花に由来する名前が付けられいて風流だ。

実は今朝の朝ご飯が御萩だったのでちょっと書いてみた。黄な粉と餡子では、餡子の方が好きだ。漉し餡でも粒餡でもどちらでもいけるが、どちらが好きかと問われると粒餡の方が好みだ。甘すぎるのは苦手。品のいい甘さの餡が好き。

餡を使った食べ物の中では「善哉」が好きかな。ちなみに「善哉」は「汁粉(しるこ)*」の一種ということだが、明確な差異はないようだ。「善哉」と書いて「よいかな」とも読む。どういう由来があるのかと思って調べてみたら、以下のような記述を見つけた。本来は仏教用語のようだ。

あの甘い“ぜんざい”を食べたお坊さんが、あまりの美味しさに驚いて、思わず“善哉”と叫んだところから、お釈迦様のこの意味深い言葉が、甘党にはこたえられない食べ物の名前となったのだそうである。

ちなみに、鳥取県の東部では、お正月のお雑煮として善哉を食べる。小豆餡とお餅のみのシンプルな善哉だ。どのくらい一般的かは知らないが、正月近くになるとスーパーに小豆がたくさん並ぶことから、そこそこメジャーな習慣なのだと思う。朝起きてすぐに甘い善哉を食べるのはちょっとしんどいときもあるけれど。