コトバノウタカタ

よしなしごとをつらつらとつづるばしょ。

赤い色は何故赤い

赤い色が何故「赤く」見えるのか教えてください。赤色が波長700nmに対応していることは知っています。そういうことではなくて、私が知りたいのは、700nmの光が、何故、青や緑ではなく、この「赤」という色に見えるのかということです。ずっと疑問に思っているので、納得のいく答えにはできる限りポイントを出します。できれば難しいURLではなく、わかりやすい説明文でお願いします。 (question:1121527958)

これ面白い。質問自体も面白いし、これをはてなで質問したというところも面白い。ただこの手の質問は質問意図が正しく理解されるまでが大変そう*1

結果としては納得の行く答えにまではたどり着けなかったようだ。そもそも、たぶんこれはいまだかつて誰一人としてズバリ答えられた人間はいない質問だと思う。それでも、回答者がそれぞれ様々な面からアプローチした回答を寄せていて、面白い話がたくさん出ていた。

私なりの答えについては・・・誰も答えたことのない質問に答えられるほど賢くありませんので・・・。というか考えれば考えるほどわからなくなってくる。「あなたが自分と認識しているあなたが本当にあなた自身であると証明してください」というのに近いかもしれない。いや違うか・・・。


まあ、それは置いておいて。疑問に疑問を重ねてしまおう。元の質問とは少し脱線しているかもしれないし、繋がってるかもしれないし、よくわからないが。

赤について考えてみるのも面白いが、混合色について考えてみるのもまた面白い。例えば黄色。これは光の三原色で言えば赤と緑の混合。しかしこの混合というのは、実際に光が混ざって黄色というものができているわけではなく、「赤の波長と緑の波長を同時に受け取ると黄色と認識する」と言うことに過ぎない。

赤、緑、青のそれぞれのセンサーから入力された情報をそれぞれ赤、緑、青と認識するのは、それぞれの情報を仕分けするという意味があり、わからないではない。しかしそれらの情報を複数同時に受け取ると、まったく別の色として認識してしまうのだ。

いや黄色はまだいい。それは赤と緑の間の色であり、それを認識しているのだと意味づけることもできよう。しかし紫(マゼンダ)はどうだろうか。赤と青という不連続な両端の色の周波数が同時に入力されると紫色を認識する。なぜ全ての人間がその情報を「赤と青」ではなく「紫」と認識するのか。例えば紫色を見ると、紫色ではなく常に赤と青の混合として見える人、なんてのは聞いたことがない。これは凄く不思議。


さらに、赤、緑、青の全てがそろうと白と認識する。これは要は全ての周波数が満遍なく存在する状態。いわゆる「ホワイトノイズ」を白と認識する。逆に3つともまったくなければ黒と認識する。それはわかる。では「灰色」とは何か。ホワイトノイズなのに、その強弱によって情報が変化し、白とは違う色として認識される。音で言えば単なるボリュームの大小に過ぎないはずなのに。これも凄く不思議。


なんてことを無駄にだらだらと考えてみたり。

余談

この質問は「自分が見ている赤と人が見ている赤は違うかもしれない・・・」という方向へ行ってしまいがちだ。私の思考もすぐそっちの方に流れていきそうになるのだが、質問者はそれを否定している。そもそも、同じとか違うとか言っている「赤」とは何なのか。それ自体が質問なのだよね、きっと。

  • 光の波長の話ではない
  • 感覚器官の問題ではない(その波長に反応する感覚器を盛っているから、など)
  • 「赤」という言葉の問題ではない
  • 「赤」を識別する理由についての問題ではない(血の色だから、警戒色だから、など)
  • 他者との認識の差異の問題ではない
関連

*1:私も正しく理解しているかどうか自信がないが。