コトバノウタカタ

よしなしごとをつらつらとつづるばしょ。

トリビアへの嫉妬


リビアが流行っている。おまけにくりぃむしちゅーの上田氏の薀蓄モノなども流行っている。実に由々しき事態である。

もともと私はどうでもいいような雑学が好きだった。人の知らないどうでもいいようなことを知っていることに、ろくでもない優越感などを感じてもいた。しかし昨今の「薀蓄ブーム」の風潮のせいで、その物知り風を吹かすこともできなくなってしまった。

まず、自分の知識がそれほどではないということ。かなり中途半端でいい加減な情報を、「さも本当のように」語る。別に嘘をついているわけではない。自分では正しいと信じている情報が間違っている、というだけなのだ。しかしテレビでやる薀蓄物は、質も高いし、裏づけを取っている。そんなことをされては、さして意外でもなく、信憑性もない薀蓄を口にすることなどできなくなってしまう。

それ以上に抵抗があるのはやはり「流行っている」という事実だろう。「ちなみに」という接続詞をよく使ってしまうが、最近ではそれを使うたびに「ああ、くりぃむしちゅーみたいだ」と変な自己嫌悪をしてしまう。何を言っても「薀蓄ブームに乗っかりやがって」と思われているのではないかと不安になってしまう。

それでもくだらぬ薀蓄を書いてしまう。そのくらいでしか自己顕示欲を満足させられるところがないから。そしてたまに変な間違いをしてまたヘコム。情報過多の世の中で中途半端な知識を持っているというのが一番タチが悪いことなのかもしれないと思う。