コトバノウタカタ

よしなしごとをつらつらとつづるばしょ。

岐路

人生の岐路に立っている。否。岐路を通り過ぎ、振り返り、こちらの道で本当に良かったのかと自問している。

結婚するときも、子どもができるときも、こういう逡巡はなかった。不安はあったがそれ以上に喜びと根拠のない確信があった。しかし今回は喜びよりも不安や後悔が多い。まだはじまってもいないことを悔やむなんて馬鹿馬鹿しいと妻は言う。確かにそうだ。しかし私にはそういう嫌いがある。子どもの頃、遊園地に行くのをめんどくさがって嫌がっていたのに、いざその場についたら一番はしゃいでいたこともあった。そういう性分なのだ。悪い方悪い方に考えて気分が落ち込む。周りまで巻き込んで暗い雰囲気にしてしまう。よくない性格だと我ながら思う。しかし思ってしまうことを止めることは難しい。

自分の愚かさを呪う。もっときちんと考え、調べ、決断していれば、こんな中途半端な気持ちにはならなかっただろう。今さらそんなことを言っても遅いのはわかっている。考えるべきは今まで、ではなく、これから、であることも。そんな子どもに言い聞かせるような言葉を自分自身に繰り返している。