コトバノウタカタ

よしなしごとをつらつらとつづるばしょ。

Cocco 「ザンサイアン」

ザンサイアン(初回限定盤)(DVD付)

ザンサイアン(初回限定盤)(DVD付)

DVD付き初回版が届きましたよ。ほぼファーストインプレッションだが、感想をば。

まずは素直に彼女の復帰を喜びたい。相方の言葉を借りるなら「Coccoとして歌うとやっぱりCoccoだなあ」というところ。バンドのときの柔らかさとは違う、刺すような音と言葉。Coccoらしいトゲトゲしさがある。とはいえ昔に比べてやはり柔らかくはなった。中には2曲目の「暗黙情事」のような原点回帰を思わせるドギツイ曲もあるが、逆に無理をして作ったような違和感を感じる。かつてCoccoが放っていた毒はCoccoの本質ではなく、表出のひとつの形態でしかなかったのではなかろうか*1。彼女の本質は歌そのもので、今のCoccoには今のCoccoが歌うための歌がある。いやそれはCoccoに限ったことではないが。ともかく、テンポや内容に関わらず無理をしていないと感じる曲の方がすんなりと入ってくる。

シングル曲の「音速パンチ」と「陽の照りながら雨の降る」はさすがに完成度が高くて聴きやすいが、他の曲もスルメ系でじっくり聴けそう。緩急がよく効いてる。

全体的にちょっと難を言えば、何曲かテケテケした音が耳につくのと、フレーズの繰り返しが多いと感じるところが気になった。前からそんなもんだったっけ?


特典のPVには2曲。「陽の照りながら雨の降る」は沖縄と子ども。「Swinging night」はブルース風の曲で、網タイツにダンス。ものすごく対照的な2曲になっている。網タイツダンスはCoccoが振り付けをしたらしいが、今までのCoccoのイメージからかけ離れ過ぎていて個人的にはちょっと・・・。

ちなみにミュージックステーションで言っていたのだが、Coccoは最初、ダンサーを目指して上京してきたらしい。どこでどう間違って歌手になったのかわからないけど、聴く方としては道を間違えてくれて本当によかった。


先日ミュージックステーションに出演していたことは書いたが、NEWS23にも沖縄問題に絡めてゲスト出演していた。ミュージックステーションのときよりも饒舌に話していたように思う。歌を歌うことにより沖縄を伝えていけるということがわかったとかそんな話。録画したから、元気があったらインタビュー内容を書き起こしてみようかな。


余談だが、うちの子がこのアルバムをたいそう気に入ってしまったようだ。1曲目のイントロを初めて聴いた瞬間からタテ乗りでリズムを取り、体を揺らせて踊りだした。特に6曲目の「Swinging night」が気に入ったようで、1回聴いただけでサビを真似して歌うようになってしまった。3歳にしてCoccoに反応するとは、なかなか将来有望? いや教育上あまりよろしくない歌詞の曲もあるか・・・。

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*1:かつての毒も大好きなのだけれど。