コトバノウタカタ

よしなしごとをつらつらとつづるばしょ。

就学援助4年で4割増 給食費など東京・大阪4人に1人

公立の小中学校で文房具代や給食費、修学旅行費などの援助を受ける児童・生徒の数が04年度までの4年間に4割近くも増え、受給率が4割を超える自治体もあることが朝日新聞の調べで分かった。東京や大阪では4人に1人、全国平均でも1割強に上る。

via: [id:ramones21:20060106]

不況やら社会構造の変化やらで、日本もアメリカのようないわゆる「階級社会」になっていることの表れ、と受け止めるべきなのだろうか。

もちろん、離婚の増加によって母親一人で子を育てる人が増え、それがこの割合の増加に表れているということもあろう*1。しかしそうだとしても、給食費さえも払えない家庭が増えているというのは驚きだ。

さらにはこんなことも書いてある。

同区内には受給率が7割に達した小学校もある。この学校で6年生を担任する男性教員は、鉛筆の束と消しゴム、白紙の紙を持参して授業を始める。クラスに数人いるノートや鉛筆を持って来ない児童に渡すためだ。

今の日本で、本当にノートや鉛筆さえも買えないなんてことがあるのだろうか。親が煙草や化粧品やジュースなんかをほんの少し我慢すれば十分買えると思うのだけれど。それとも親もそういう嗜好品を完全に絶って、本当にギリギリの生活をしているのだろうか。もしそうであれば申し訳ないが、しかし実際にそこまでのケースはほとんどないと思う。これは「ノートや鉛筆が買えない」ではなく「買わない」だけなのではないかと疑ってしまう。

それとも一部の日本人は本当にそこまで貧窮しているのだろうか。そうであれば子の教育に限らず、とても重大な問題だと思うのだけれど。

余談

卒業文集を制作するため、クラスの児童に「将来の夢」を作文させようとしたが、3分の1の子が何も書けなかった。「自分が成長してどんな大人になりたいのか、イメージできない」のだという。

受給率に関するニュースに、この「未来がイメージできない」という話題はあまり関係ないと思うのだけれど。この一文だけがどうも浮いて見える。

「子どもたちにとって暗い未来」ということで書いたのかもしれないが、それならば見出しや全体の文脈をもうちょっとそっちにシフトさせた方がよいような・・・。

*1:この受給率と、離婚率あるいは親が一人で子育てしている割合を比較したデータがあれば判りいいと思うのだが。