- 出版社/メーカー: ネメシス
- 発売日: 1999/10/14
- メディア: Video Game
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PS用ロボットロジックシミュレーションゲーム。ロボットの動きをプログラミングして自動で戦わせる。同タイプのゲームに「カルネージハート」や「パンドラプロジェクト」などがある。
ロジックシミュレーションものはどうしても気になってしまい、このゲームにも以前から興味を持っていた。しかしかなりマイナーなゲームということで、中古はおろか新品を売っているところさえ見かけたことがなかった。このたび業を煮やして、Amazonのマーケットプレイスで購入してしまった。
プレイヤーはそのロボットの動作をプログラミングし、大会でのバトルに投入する。ロボットはプログラムに従って行動し、勝敗を決めるというもの。雰囲気としてはプログラムで対戦するバーチャロンといった感じだ。
戦いは常に1対1。ロボットはリアル型、女性型、モンスター型、大型ロボ型の4種からひとつを選び、その機体に頭、体、足、武器なのパーツを選んで組み合わせることによって作成される。パーツや武器の組み合わせによってプログラムの戦略も大きく変わってくる。
ロボは比較的アニメチックで、瞬間移動、ロケットブースター、魔方陣、風船爆弾など、どちらかというとスーパーロボット系あるいはファンタジーロボット系。
プログラミングは、先に書いた「カルネージハート」(以後CH)や「パンドラプロジェクト」(以後PP)に比べてかなり大味だ。敵のいる方向を知ることができるが、敵の向いている方向などの細かいことはわからない。またCHやPPと違い、常に1対1なので「仲間の誤射回避」や「仲間との連携」というのもない。
またロボの動きが基本的にもっさりゆっくりなので、多くの場合「弾が飛んできたのを確認」→「回避」ということができない。避けようと横移動しているとたいてい攻撃を食らってしまう。しかも移動と攻撃を同時にはできないので、避けながら反撃なんてこともできない。ゆえに「避ける」をプログラムに組み込むことがバカバカしくなってしまう。けっきょく「避けるより攻撃」となり、真正面からバカスカと撃ち合う、力技だけのかっこ悪い戦いになってしまうことが多い。
この「移動と攻撃を同時にはできない」がゲームの爽快感を削いでしまっていることは否めない。敵の横に回りこみながら弾を打ち込む、とか、敵の攻撃を盾で受け止めながら特攻して斬り付ける、というようなアクティブな動きがなかなかできない。
プログラミングとその動きに関しては全体的に大味だ。CHやPPのような緻密さはない。しかし反面、初心者にはとっつき易いとも言えよう。
ネガなことばかり書いていても良くないので長所も。プログラミングを作る画面は、CH、PPに比べて格段に使いやすい。配置できる要素が少ないから、ということもあるかもしれないが、インターフェイスは比較的こなれていて、すいすいとプログラミングできる。特にGOTOの行き先としても、サブルーチンの頭としても使えるラベル機能は使い勝手が良くてかなりイイ。PPのプログラム作成入力がこのくらラクチンであれば幸せだったのだが。
ストーリーについてはほとんど何もない。各ステージに一定数の敵がいて、それを全て倒すと次のステージに進める。まあコテコテな感じ。敵に関してヒントもオペレーションも特になし。戦って負けてみて相手の短所に気付けば良し、という感じ。負けてもペナルティはないし、途中棄権もやりたい放題。はっきり言って緊張感は皆無だ。PPの感想でも同様のことを書いたが、それ以上に戦いがいい加減。とにかく相手の弱点を付く組み合わせでパーツ選びとプログラミングをしていれば、1周目はクリアできるだろう。
2周目からは戦闘開始後、ステージ内の全ての敵を倒すまでロボの変更ができない。つまり1体のロボでステージ内の全ての敵を倒さねばならない。そのため、それまでの敵に合わせたロジックではなく、「万能型」のロジックが必要となる。これがけっこうキツい。
もう少し爽快感とスピード感があり、細かいロジック入力ができれば、CH、PPとは違う方向のロジックシミュレーションの一角として認められたと思うのだが。ちょっと残念だ。
以下、RR,CH,PPの私なりの比較。飽くまで個人的指標ですので。
項目 RR CH PP 手軽さ ◎ △ × マニア度 △ ○ ◎ プログラムの自由度 △ ○ ◎ 操作性 ◎ ○ △ ロボデザイン △ ○ ○ ロボの種類 × ○ ◎ パーツの組み合わせ ○ ○ × シナリオ × ○ × 爽快感 △ ○ ◎ 戦略性 △ ◎ ○ 認知度 × ○ △ リアルさ × ◎ △ 全体 △ ○ ◎
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