コトバノウタカタ

よしなしごとをつらつらとつづるばしょ。

Musical Batonについて

id:die_kuma氏のところ*1Musical Batonなるものを知った。いくつかの音楽の質問が提示され、最後にその同じ質問を「5人に回す」というもの。私のところにバトンが回ってきたわけでもないのだが、ちょっと興味があるので言及してみる。

このミュージカル・バトン、嫌な言い方をすれば、ブログ版「不幸の手紙」である。しかし不思議と不幸の手紙のようなネガティブな印象があまりない。

5人は多い?*2

しかし5人に回すというのはいささか多いように感じる。むしろ1人とか2人でもいいのではないか、という気もする。

まず理由のひとつとして、5人に回すというのは少々後ろめたいということがある。「不幸の手紙」に比べれば軽いものの、これはやはりチェーンのひとつであることは否定しきれない。1人か2人へ送るという細い道筋ならば、後ろめたさも薄れて送りやすくなるのではないかと思う。このあたりは単に私が小心者だから気にしてしまうだけなのかもしれないが。

自分のところにバトンが来たわけでもないのに、こんな心配する必要もないのだけれど。もし仮に来たらと思うと不安になる。5人相手にバトンを送るなんてできないかも。杞憂であることは重々承知しているが。

もうひとつの理由は、自分が送った相手から先を追跡する際に、5人もいると発散してしまって追いきれないから。1人か2人なら、自分が送った人、その先の人、その先の人、とズンズン追跡していくこともできるだろう。しかし5人ともなると、その次に25人、次に125人と、ものすごい数になってとても追跡などできなくなってしまう。ま、全部追跡する必要もないのだけれど。


だが送る人数を少なくすると当然それだけ「途切れる危険性」も高くなる。こちらのサイトミュージカルバトンの歴史について書かれているが、どうやら最初は5人ではなく3人に送る、というルールだったらしい。それがいつのまにか5人に変更になったらしい。これは、3人では途切れてしまうから人数を増やしたということではなかろうか。


などと、とりとめもなく考えてみた。このような試み、そしてそれが自然に広まっていくという現象は非常に興味深い。

はてな内部であれば、「はてなダイアリークラブ」と連動させてこういう類の質問を回してみるというのも面白いかもしれない*3

チェーンとはいっても

チェーンぽいとはいっても、受け手が楽しいと思えるなら問題ないだろう。今までのメールや手紙といった「通信手段」を媒介にしたものではなく、ブログという「表現の場」を使っているため、不幸の手紙のような後ろめたさはあまりない。トラバやコメントが当たり前のブログというシステムでは、このように「送りつける」というのが既に文化になっているので、さして問題にならないのかもしれない。

また不幸の手紙のように単に送るだけのものではなく、質問に答えながら繋げていくという形式であるということも重要だろう。単なるスパムとも違い「送る意味」が与えられている。質問の内容も嫌なものではなく、自然に答えられるようなものだし。

そういうこともあって、自然に広まっているのだろう。これからこういう類のもの、増えていくかもしれない。

追記

はてなダイアリークラブと連動させて・・・」と書いたが、既にそういうものがいくつか存在していたようで。「百選」と付くはてなダイアリークラブのいくつかはリレー形式なのね。知らなかった。

しかし「はてなダイアリーが選ぶ名盤百選」は100まで行っているものの、他の百選はみんな途中で止まっているっぽい。やはり「1人バトン」ではキビシーってことなんでしょうかね。

追記2

なんだかものすごい勢いでバトンが回っているようだ。今日だけでも既にいくつかのブログで「バトンが回ってきました」という記述を目にした。鼠算恐るべし。

関連サイト

*1:id:die_kuma:20050614:p1

*2:文章長いと見づらいかと思って、ちょっと小見出しつけてみました。

*3:こういうことを書くとまた「はてなユーザーは閉鎖的」との苦言を頂いてしまうのだろうか。