コトバノウタカタ

よしなしごとをつらつらとつづるばしょ。

いちご0%

今週はジャンプ感想書くつもりはなかったのだが、これだけはちょっと書いておきたい。これ単体で感想書くことになるとは思わなかったが、なんだかもうモヤモヤイライラして。

いちご100%。お前だお前。


以下、辛辣に批判してるのでいちごファンの方は読まない方がよいと思います。


数週間前に西野と付き合い始めようやく収束に向かうかと思ったが、真中の卑劣さは増す一方。文化祭で西野と一緒に巡りながら東条と接触。弟とのやりとりを見ながら真中が一言。


  「こういう東条も可愛いな」


っておい。たしかに彼女と一緒にいても可愛い子がいたら「可愛いな」くらいは思うだろう。そんなのは男女問わず誰だってある。しかし真中のそれはそういう通りすがりの「可愛いな」ではない。ずっと知っている相手に向けた言葉である。意味が違う。重みが違う。

これが1対1の状況だったらともかく、自分のすぐ隣にさっきまで手を繋いで歩いていた、付き合って数日の彼女(付き合うのは二度目だけど)がいるというのに、他の女の子に向けてこの台詞(独白)はなかろう。

しかも、そう独白している真中には苦悩も何もない。それどころか、そう考えていることに対する罪悪感や後ろめたささえまったくない。


最近は、この漫画はラブコメではなく、真中というだらしない男たちに翻弄される可哀想な女の子たちの悲劇を描いたものなのだと思うようになった。ギャグやってても笑えないし、恋愛シーンや接触シーンやってても気持ち悪いだけでドキドキなんてしない。西野と付き合い始めてから落ち着くかと思ったらますます加速しているし。

これが例えば「たくさんの女性の間で苦悩する男」を描いていればまだマシだったかもしれないが、真中は無神経を通り越して誰に対しても非常に無礼で失礼。そのくせエロ欲求だけは人並みかそれ以上。その場にいる相手に対して「発情」してるだけ。恋愛について真剣に悩んだことがない。苦悩することはあるが、「相手の気持ちを考えて苦悩」しているわけではない。己の欲望をどう処理していいかわからないから苦悩してるだけ。酷い。青少年にとってこれは有害図書だよ。恋愛を勘違いしてしまう。


少しは柳沢きみおの「Good Girl」でも読んで思春期の男心を勉強して欲しいと思うよほんと。


今週は「最後の砦」だった外村妹の牙城(パンチラ)も容易く崩れてしまったし。しかもかなりキモい見せ方で。もうダメだ。終わっとる。でもジャンプは全て読むというポリシーなので読み飛ばすこともできない。というか、マゾ的に「どんだけ酷い話になるんだよ」ってのが気になってやはり読んでしまうだろう。はぁ・・・。

追記

でもなあ、現実って案外あんなものなのかもしれない。優しいように見えてその実自分のことしか考えてないようなのがモテたりするのかも。現実は物語よりも理不尽なり。

追記2

アニメ版の方だけど、おもしろい言及があったのでリンクさせていただこう。しかしアニメ化なんてしてたのか。そういえばジャンプに記事が載ってたような。

余談

Good Girl (1) オンデマンド版 [コミック] (KCヤングマガジン)
上にあげた「Good Girl」、ちょっと真中と似たような感じで、元々あまりもてなさそうだった主人公が、複数の女性の間で悩んだりする話(真中ほどモテモテではないが)。思春期の苦悩や若さゆえの暴走なんかがけっこうリアルに描かれてる。読んでると懐かしい感じやら切なさやらがこみ上げてくる。主人公は真中みたいにちょっとわがままな行動に出てしまったりするのだが、しっかり描かれているので「気持ち悪さ」はない。いや気持ち悪さも含めて「ありそう」と思える。

絵柄や内容は古臭いけど読むと面白い。ラストはちょっと尻すぼみで終わっちゃうけど。


この漫画、Amazonにあるんだけど(これ)、9000円!? 高っ!! オンデマンド版も出てるけど(これ)、1冊1,260円!!? 高っ!!! うちに全巻あるけど、最初の3巻なんて古本屋で1冊100円だよ。状態は良くないけど。なんでこんなに高いんだろ。現品は品薄で高くなるというのはわかるのだが、オンデマンド版のこの値段は理解できない。

あ・・・オンデマンドってネット配信って意味じゃなくて「注文したら作ります」ってことか。そりゃ高くなるわ。