お題グループに書こうかとも思ったが、言葉の話なのでこっちに書いてしまおう。
桜の語源については諸説あるようだ。ネットでざざっと見ただけでも、いくつもの説がごろごろと出てくる。またどれもこれもそれっぽいので、どれを信じればいいのかもわからない。とりあえず見つけた諸説を羅列してみる。
- 「サ」は(稲穂の)穀霊を意味する言葉、「クラ」は稲の神様が降臨する磐座(イワクラ)の意味で、つまり「さくら」は稲、農耕の神様が宿る木という説。田植え前に豊作を祈願した神事が花見の起源ともいわれている。
- 『古事記』に登場する「木花咲耶姫(このはなさくやひめ)」の「さくや」が転訛したものだという説。桜の霊でもある木花咲耶姫が、富士山から最初の桜の種を蒔いたといわれており、「この花(桜)のように美しい姫」の名前が語源だともされている。あるいは「木花」とはサクラの花をことを意味し、「開耶」の音がそのままサクラの語源となったとも伝えられる。
- 麗らかに咲くという意味の「咲麗(サキウラ)」が転じたという説
- 動詞「咲く(さく)」に接尾語「ら」が付き、名詞になったもの
- 「咲くらむ(咲くだろう)」からきているという説
- 沢山の花が「咲き群がる」様子からサクラになったという説
- サキウラ(割先・咲梢)の意で、花弁の先の割けた花が梢いっぱいに咲き匂う美しさをいう
- サクラの樹皮が横に裂けることから「裂くる」が転じたとする説
- 「サキハヤ(開光映)」に由来するという説
どうでもいい余談だが、木花咲耶姫ってのはけっこう好きな響きの言葉だ。そして木花咲耶姫と聞くと、「絡新婦の理(ISBN:4062735350)」と「ドラゴンヘッド(ISBN:406323519X)」を思い出す。
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