コトバノウタカタ

よしなしごとをつらつらとつづるばしょ。

あずみ 34 - 懐かしき無邪気さ

今巻で新章に入る。

今回は千代蔵や飛猿と子供っぽくじゃれているシーン。静かに怒るあずみの剣戟シーン。泣きじゃくるあずみの姿など、久しぶりにいろんな顔のあずみが見れた。

そして今までとは少し毛色の違うキャラ、千代蔵の参加。障害を持った者を慈悲で救おうとするのではなく、素直に単純に友として一緒にいたい、助けたいと望んでいる姿がいかにもあずみらしい。ここのとろこずっと、自分を女として見て好意を寄せる男とばかり関わってきたあずみに、久々に男女としての駆け引きなく付き合える友ができたのだ。その千代蔵と無邪気にじゃれてあっているあずみの姿が懐かしかった。

しかし一方で、千代蔵の存在が新たなる任務に趣くあずみの妨げともなってきた。この新しいジレンマをあずみがどう乗り越えていくのか。いままでになく強い相棒ながら、いままでになくハラハラさせられる展開になりそうだ。

しかも新たな敵は「悪」とは言い切れない、彼らなりの志を持った者たちのようだ。こちらでも新たなるあずみのジレンマが生まれそうな予感。