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はてなダイアリーキーワードの削除方法について

はてながキーワード削除についての新しい仕組みを検討しているようだ。


   はてなダイアリーキーワードの削除方法について - はてなダイアリー日記
   キーワード削除投票システム案


アンケートには投票していない。削除システムについては前々から改善した方がよいのでは、と思っていたので、今回の取り組みについては評価したいのだが、提案されている仕様についてはいくつか疑問を感じる。「この案についてどう思いますか」という問いかけなら「No」と答えるしかないが、こういう取り組みはどんどんやって欲しいという意味では「Yes」。結果、「その他」に入れるしかないので投票することに気後れを感じている。

気になる点についていくつか言及してみる。

  • キーワードが以下の状態にあることを「削除予定」であるとする
    1. キーワードのスコアが「0」である
    2. キーワードのスコアに100件以上の投票があり、スコアが「5」未満である

1は誤登録の際の削除に対応した処置のようだ。しかしそれが誤登録であるのならば、たとえばキーワード作成者に対して一定期間の間(一週間とか一日などの短い間)、無条件でキーワードを削除する権限を与える、などとした方がよいのではないだろうか。システム上そういう仕組みを作るのが難しいということかもしれないが、その方がすっきりすると思う。


それはともかく、後者の2。これが現実的ではない。キーワード全体の数からすれば、スコアの総投票数が100を越えているキーワードなどそう多くはない。「はてな」や「キーワード」などの基本的な言葉でさえ200を越えていない。問題になっている一例の「心を読み取る装置」でさえも、スコア投票数を見れば50にさえ達していない。

もちろん、今後スコアが削除に直結するとなれば投票数が増えることはじゅうぶんに考えられるが、それにしても100というのは敷居が高いのではないだろうか。また5%の賛成票で削除が回避されるというのも、存続支持側に圧倒的有利だ。ひとりの不心得者が5つの重複IDを取っていれば、それだけでかなりの高確率で削除回避できてしまう。


おそらくはてなの方針としては、キーワードとはデータベースであり、一見価値のなさそうなキーワードであっても、実際にはなんらかの情報としての価値がある、という立場なのかもしれない。その姿勢は理解できるし、悪いことだとは思わない。ただ、本当に不必要なキーワード、削除すべきキーワードというのも実際には存在するだろうし、誤ヒットを多発するおかしなキーワードなどもある。そういうものでさえも新システムでは間引くことができないように思う。

また、削除の敷居が高くなれば今度は、キーワード本文を編集して「(削除予定)」などと勝手に書き替えたり戻したりのやり取りが繰り返される可能性もある。それでは何の意味もない。


といっても私にも画期的な代替案があるわけでもないので、単なる愚痴にしかならないのだが。以前に提案されていたものを少し修正し、「削除提案」に登録されたらその時点から「削除スコア」の投票を開始、一週間後に80%くらいが「不要」に投票していれば削除する、というのが一番無難なのではないかと思うがどうだろうか。「削除提案」は現在のようなカテゴリではなく、属性として設定する。そうすれば削除提案前のカテゴリも保持される。「削除提案」したユーザのIDは表示されるようにしておく。こういった感じで。実装はかなり面倒くさそうだが。

しかし削除されたキーワードをすぐ再作成することもできる。また逆に、前述した通り、削除したい側が無理やりキーワードの内容を書き換えて実質的にキーワードの意味を無効にしてしまうこともできる。最終的にはどちらにしても「ユーザの善意」に依存するしかない。それがはてなの良い点でもあり、悪い点でもある。それでも運営できないほど酷いことにはなっていないところを見れば、最終的には善意を信じても良いのかもしれない。