コトバノウタカタ

よしなしごとをつらつらとつづるばしょ。

イルカと人間

彷徨っていたらこんなはてな質問を見つけた。


   人間以外の哺乳類鳥類がとる行動で、直接的な捕食目的では無い殺傷行為の例がしりたい。



動物の残虐性については常々気になっていた。楽しみや個人的な欲望で同族や他の動物を殺すのは人間だけだ、などとよく言われる。しかし実際にはそうではなく、楽しみや欲望によって他を殺すのは動物的な本能に起因するものではないか、などと考えていた。なのでこの質問、エグいなと思いながらも興味を引かれた。

上記質問の回答の中には以下のようなものがあった。

  • 一部の猿などによる他のオスの子殺し
  • ネコなどに見られる狩りの訓練的な殺し
  • ストレスなどによる同族への攻撃
  • 本能による自殺

中でも気になったのは、普段は「優しい動物」として知られているイルカによる殺しについてだ。関連記事を読んでみると、イルカが優しいなんてとんでもないとのこと。以下、イルカの残虐性に関する記事。


   
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少し抜粋して話をしよう。

実は、イルカが溺れている人間を助ける美談とかが稀にありますが、別にこれは人間の危機を察して助けようとしたわけではなくて、イルカは木片でも仲間の死体でも何でも、海で沈みかかったものを支えたり、押し出したりするという習性を持っているだけです。なので、たまたま溺れているときに陸に押されることもあれば、溺れてもいないのに沖合いに押されて遭難したりすることもあります。そうなんです。

 噛まれたのはそのまんまの意味で、イルカは普通に凶暴性も持っている生物です。食べるわけでもないのに赤子や同族を殺したり、リンチやイジメでストレス発散をするのも確認されています。

イルカによる癒しとやらを商売にしている向きにはいささか耳障りな話になるが、ハンドウイルカの世界には輪姦があり、子殺しもある。
そもそもハンドウイルカは男どうし、力を誇示しあう類の動物だ。何かことがあるとぶつかり合い、噛みあう。傷だらけの個体もいて、それはすなわち、所属集団の中でも序列の低い個体なのだ。

イルカを神聖な動物として盲信することには疑念を感じていたが、私も心のどこかで「イルカは知能が高く優しい動物だ」と考えていたので、この話には驚いた。沖に押し出してしまうのは悪意のない習性なので仕方がないとしても、リンチやイジメでストレス発散するとは・・・。知能が高ということは、そういう快楽的な悪の味を知る、ということなのだろうか。

もちろん悪い面だけではなく、よく言われているようにイルカには集団生活を営み、仲間を守ったり面倒を見たりする習性もある。そういう意味では善も悪も行う、ということでより人間に近いということになろうか。

しかしイルカはそれらの攻撃行為を罪とは認識していない。そういう意味ではやはり人間は特別だ。快楽のために他を殺すのは人間だけではないが、罪を罪と知り罪を行うのは人間だけである。

だが一方で、地球の裏側の人間の死に涙できるのも人間だけである。人間の肥大した情報伝達力と想像力が、人間を人間たらしめ、そして人間を悪魔にも天使にも変えているのかもしれない。