コトバノウタカタ

よしなしごとをつらつらとつづるばしょ。

会社の面接で

一昨日、会社でちょっとした面談があった。面接は1対1で、直属の上司ではないが、人事や総務などを受け持っている人と、面と向かっての面談だ。面談の目的は、現在の仕事上の問題点や不満、希望、そして自己評価などを報告することと、会社側からの要望、アドバイスの提示、および問題点があればその解決法を模索する、というものだった。

以下、ネガティブな話になるのでそういうの苦手な人はパスしてください。



面接者に対し、いくつか遠まわしに自分の心境は語った。やる気が出ないということは告げたが、本心と現状を正直に告げることはできなかった。「この場から逃げ出したい」という気持ちは、さすがに今の段階では口にはできなかった。

いまやっている仕事に興味が持てないこと、メディア関係の仕事があればそっちに関わってみたいこと、などを告げた。しかしそもそもうちの会社にはメディア関係の仕事などほとんどこないし、仮に来たとしても私がやっていることとは根本的に畑違い。なのでその希望を受け入れてもらえることはまずないだろう。そもそも単に興味があるなどといったミーハー気分でそんな仕事ができるはずもない。それでも面接者は「希望に添えるよう考えてみる」と言ってくれた。

面接者は親身になって私の今と将来について聞き、話してくれた。しかしそれは優しさではなく、そうすることが彼の仕事だからだ。社員を発奮し、アドバイスを与え、会社の利益になるように仕向ける。それが今彼に科せられた仕事に違いなかった。そのために30も年下の社員を褒め上げ、持ち上げているのだ。

そんなことを考えている自分がたまらなく嫌だった。私の言っていることはひとつの真実ではあろう。しかし、相手は強攻策でもって私の怠慢を攻め立てることだってできたはずだ。しかし彼は柔和策でもって私に接し、私の仕事振りを認め、将来の可能性をまで示唆してくれた。それなのに私は何もできず、何をする気もなく、相手を冷たく切り捨てた視点で見てしまっていたのだ。

しかしそれもある意味仕方がない。情熱をすっかり失ってしまっている私には、彼の熱心なアドバイスも、馬耳東風、馬の耳に念仏でしかなかった。申し訳ないとは思う。しかし心が動かぬものはどうしようもない。

彼は「今から勉強すれば、数年後には絶対に力になる。うちの会社にいなくてもそれをやっていれば必ず数ランク上の仕事ができる」と言っていた。確かにその通りだろう。それはわかっている。頑張れば結果は変わる。しかし・・・そもそも私はその結果とやらを求めているのだろうか。現状に甘んじていられるとは思っていない。もう年も年だし、甘いことばかりいっていられないのはわかる。しかし頑張った末の数ランク上の自分の姿は、私の未来像の中にはない。

自分の未来像・・・そもそもそんなものがあるのだろうか。いまだに夢物語で雲や霞を食って生きて生きたい、と言っているような私に、果たして未来などあるのだろうか・・・。