コトバノウタカタ

よしなしごとをつらつらとつづるばしょ。

Bonnie Pink 「Every Single Day」

ボニーピンクの2枚組シングルベスト。初回特典版は6曲入りのDVDも付いてます。

ボニーさんのシングルはほぼ聞いてきたので買う必要もないかなーと思っていたのだが、案外ちゃんと聞いてなかった曲もあったりして買い損ではなかった。今までボニーさんは昔の歌の方がいいと思っていたのだが、このベストを聞いていて認識が変わった。2枚目の方(比較的最近の曲の方)が聞いていてずっしりくる。知らない間に血肉になっている曲あったし。もちろん1枚目の「Heaven's Kitchen」や「Lie Lie Lie」は名曲だし、トーレ・ヨハンソンの独特な音も嫌いではない。しかし成長し、こなれてきた中でボニーピンクらしさが熟成されていく後期の曲は、最初の頃の勢いとはまた違った、しっかりとそしてずっしりと重い印象。

特に「Private Laughter」は短い曲ながら名曲。期待を裏切る繋がりとボニー節の効いた歌詞。久々に脳が溶けた。

最新2曲はちょっと世間におもねっている嫌いがないではないが、ま、それはそれでね。


ボニー節と書いたが、ボニーピンクの歌詞は一見普通のポップスのようでいて実はけっこう独特な言葉運びをしている。「堅い」というべきか。いや、「芯のある柔らかさ」なんて表現がしっくりくるだろうか。

たとえば「眠れない夜」で

許されないで生きて行けるほど
正しくはなく また 気丈でもない

という部分がある。この「また」とかに妙に引っかかってしまう。ここに「また」が入らなくても、言葉としても歌としても意味は通じるし流れもおかしくない。そこに「また」を入れるところとか。こういう歌詞にたいする良い意味でのひっかかり。無理をしているわけではなく、しかしすんなりと通り過ぎるだけのものではない言葉選び。そういう良さを再認識。


天邪鬼として突っ込みを入れるとすると、「So Wonderful」で

どんな天気も受け入れる強さを教えてくれた人

と言う一方で、「A Perfect Sky」では

I'm looking for a perfect sky
あなたと見たい 完璧な空を

と言っている矛盾。晴天を探すよりも、どんな天気でも受け入れる強さの方がかっこいいよね。

余談

先日、堂本兄弟ボニーピンクがゲスト出演していた。そのボニーさんに対しての質問の最後に「セクシーなポーズをしてください」という注文が。なんだか最近のボニーさんはセクシーキャラ扱いされてる気がする。確かに「LOVE IS BUBBLE」でソープ嬢な歌を歌ったり、映画でそういう役をやったりはしてるけど、それは役柄上でのことで、本来はそういうキャラではなかろうに。

無理やりセクシーポーズやらされてるボニーさんを見てるとちょっと切なかった。

余談2

同い年なんだよね。