コトバノウタカタ

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多重人格探偵サイコ(11)

新刊ラッシュ。読んでいる漫画の単行本がボコボコ出ていた。なんでこう固まっちゃうんだろう。もっとバランスよく出てくれたらいいのに。って私が読んでるものがたまたま固まってたってだけか。

多重人格探偵サイコ(11)」「20世紀少年(21)」「蟲師(7)」までは買ったけど、「バガボンド(22)」は今回は見送った。「20世紀少年」が出てるってことは「あずみ」も出るってことか。それは今月末か。

で、買った3冊のうち、一番最初に読んだのはこれ。

多重人格探偵サイコ (11) (角川コミックス・エース)

多重人格探偵サイコ (11) (角川コミックス・エース)

しかーし・・・、なによこれ、話が進展してない! 過去の話だよ! 小林洋介とか出てきてるよ! 11巻は、本筋から少し外れて、1巻以前の過去話になっている。いわば外伝のような感じ。前巻で次の展開が非常に気になっていたので、これはかなりの肩透かしを食らった気分。なるほど、外伝だからカバーのバックの色が、いままでのような真っ黒ではなく、暗い臙脂色になってたんだ。

しかもかなりグロい。いやそれは今にはじまったことではないけれど、まっぷたつーが多出。子どもの手の届くところには置いておけないです。危険物です。


しかし外伝とはいえ新しい情報もちらほら。以下ネタバレ。


特に重要なのは、西園伸二、大江公彦、そして伊園若女の三人。

いままで単なるサイコキャラとして登場していた「西園伸二」が、「雨宮一彦の影」として自然に発生した人格であることが明らかになった。彼の出現、そして彼の行動はガクソの予想の範囲外だったとのこと。雨宮本体亡き今、西園伸二も登場しなくなっているが、この男がガクソや鬼干潟の計画の不確定要素となって流れを壊していく可能性が高くなったということか。西園弖虎は人為的に作り出した西園伸二の人格?

でもなんか西園伸二がやけに明るいキャラで、初期の頃に登場していたイメージとかなり違う。これはこれで面白いけど。


大江公彦。11巻にのみ登場する男。完全にネタバレを書いてしまうが、彼は人格転移により生き長らえた「ルーシー・モノストーン」その人だった。それにしてはあまり頭も良さそうではないし、ラリり具合もそれほどでもなかったなー。オリジナルなんてそんなもの? 伊園若女の「ガクソは無からルーシーを作ることができる」という言葉とともにあっさりと殺されてしまう。いままで出てきた雑魚ラリりキャラと同じような扱い。本当にこれが、この物語の最重要人物と目されていたルーシー・モノストーンの最期だったのだろうか。また公彦が殺されるシーンで若女が「雨宮一彦こそが人為的に作り出したルーシー」というようなことを言っている。なるほど。


そして伊園若女。伊園磨知の別人格ではなく、こちらが本人格。ガクソの中核をなす研究者だったようで、磨知の方がが雨宮監視用に作り出された別人格だったとのこと。若女の登場で消えてしまった磨知の存在も、あるいは将来、ガクソの計画の不確定要素として絡んでくる可能性はなきにしもあらず。

そして彼女が師事していたのが「雨宮」。これは雨宮病院の院長? そもそも雨宮診療所での出来事が果たして現実であったのかどうかさえも怪しくなってくる。


過去話はこの巻で決着が付き、次はまた元の流れに戻るもよう。とはいえ次が出るのはまた1年半後か・・・。

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