コトバノウタカタ

よしなしごとをつらつらとつづるばしょ。

「ライブドア家宅捜査とオールドエコノミー的感情論」について

経済に関してはさっぱりわからんのだけど、ライブドアへの疑惑に関するこの記事に関して少し。

ホリエモンが知人だから、ライブドアPJだから擁護する訳ではないが、すべてのメディアが同じ論調というのがボクにとっては、とても気持ちが悪い…。しかも2年も前の買収問題についてだ。テレビ・メディアの論調も、ライブドアに対してのバッシングが延々と続く。どうも、オールドメディアは、このネットでの新興企業の暴れん坊ぶりが気に入らないようだ。

マスコミが一斉にライブドア叩きに出たことに対する批判。それはわからんでもない。マスコミの自分たちにとってのみ都合の良い「叩き」は今にはじまったことではないし。しかしそうやってバッシングを批判しつつ・・・

1.企業は、今までの、過去の習慣にもとづいて判断している。
2.18カ月で2倍速になり価格が下がるIT業界の法則もすでに40年間維持されている事実をまったく理解していない。
3.いつも自社が潰れないかという危機感を持っていない。
4.優先順位はずっと今までと同じ
5.古い感覚の理論武装のまま
6.若いやつはつぶせ!礼儀を守れ!
7.もうチャンスは終わった。

こんなステロタイプなマスコミ(というか旧メディア)バッシングやってるってのはどーなんだろうか。これが個人のブログならまだいい。しかしこれは少なくとも公共性のあるニュース記事なんだから。

どんなメディアであれ他メディアをバッシングしはじめた時点でそれは没落、堕落のはじまりだと思う。旧来のメディアが「新しいものはダメだ」ということがバカバカしいのと同様、新しいメディアが「古いメディアはダメだ」と言っているのも同様にバカバカしい。そうやって古いメディアをバッシングすることもまた「凝り固まった古い頭」でしかないし、意味がない。

ライブドア(というか堀江社長)はそれを言っちゃったからあまり好きになれなかった。さらに追い討ちのようにこの記事。これがライブドアの本質なのかな。いやライブドアは「メディアでさえない」というのが露見しはじめていると言った方がいいか。


他にも「2年も前の買収問題について」とか「普通の会社で5億円はびっくりする巨額であるが、現在のライブドアの資産価値から見れば、罰金がライブドアを窮地に追い込む要素にはなりえない」とか、微妙に鼻につく表現が多い。確かにまだ容疑の段階だから、悪びれる必要はないのかもしれないけど、この書き方はどっちかというと悪事がばれかけて開き直ってる感じさえする。・・・というのは言いすぎか。

ま、成功者は何を言っても許される、ってところなんかな。それが現実なのかもしれないけど。


記事の最初に「ライブドアPJだから擁護する訳ではないが」と書いていながらベタベタ擁護してる。この但し書きが「立場上どうしてもライブドアを擁護してしまうが」だったらこの記事の印象も変わったんだろうけど。*1

*1:ま、この記事自体がライブドア・バッシングみたいなもんだし、自己矛盾してると言われればそうなんだけど。