コトバノウタカタ

よしなしごとをつらつらとつづるばしょ。

エウレカとレントンとホランド

交響詩篇エウレカセブン EPISODE1 BOX
以前にも書いたが、今見ているアニメは「交響詩篇エウレカセブン」と「プラネテス」。どっちも絵、ストーリーともにクオリティ高くて面白い。


ひとまずエウレカ

スカブ編になってからちょっとダラダラまったりしている気がするが、一方でエウレカが融けてしまったり、LFOが洞窟に生えていたりと、徐々に核心に迫っている感じもする。ま、新しい事実がわかったり、事件が起きたりしても謎は深まるばかりなんだけど。LFOは「創ったもの」でさえなく、発掘するもの。しかも死にゆくもの。この位置付けがまだよくわからない。エウレカが壁に吸い込まれてしまったことも恐らく関連しているのだろう。エウレカの位置付けもまだよくわからない。レントンの姉と関連がありそうな気がするが。

時折迷い込む精神世界が面白い。個人の体験ではなく、エウレカレントンアネモネが共に存在する悪夢。幻のようでいてしかしある種の真実を映像化しているような。エヴァの場合、その世界を形作る人間自体が狂っていたが、エウレカセブンの場合は狂った世界にレントンが投げ込まれている感じなのでまだ救いがある。いまのところはね。この先どうなるかはわからないけど。

映像としては、ああいうラリった絵は好き。エヴァの映画版もわりと好きだし、週刊少年ジャンプネウロなんかにも通じるところがあると思う。エヴァみたいに「そればっかり」になるとちょっと辛いけど、エウレカセブンではラリった世界がスパイスとしていい具合に効いてると思う。


スカブ編になってから、登場人物がみんなウダウダしている。レントンしかり、エウレカしかり。冷静沈着ツンデレキャラだと思っていたエウレカが、自分の言葉を無視したレントンに怒ってドアを蹴っ飛ばしたり、一方でとにかく元気キャラだと思ってたレントン碇シンジ張りに冷めモードに入っていたり。レントンの落ち込みは今週のエウレカ救出で消化されたっぽいが、それを救い上げてあげられるキャラがいないのが辛い。レントンはいまだにゲッコーステイトの中でひとり孤独な存在だと感じることがある。

そしてレントンエウレカ以上に最悪ダメ男になってきているのがホランド。判断力、決断力、指導力、すべてが欠落してきている。登場時は大人の男だったホランドが、ここ最近不細工に歪んでいるのが見ていて痛い。レントンに対する「怯え」。エウレカに対する「不安」。どういう理由かはまだわからないが、エウレカへの固執は異常だし、自分が連れてきたレントンに対する風当たりも尋常ではない。ホランドがレントンを連れてきたのは父アドロックとの関係ゆえにだと思っていたが、どうやらそれだけでもなさそうだ。タルホがひとことだけ、レントンの姉について言及していたが、その辺りも絡んでいるのだろう。ホランドとタルホの間に距離があるのもその姉の存在のせいだろうか。

そんな感じでまだ軍のメインキャラがほとんど絡んできてもいないのに自己崩壊してしまったゲッコーステイト。さすがにこの流れはちょっとしんどいかもね。ま、それもこれも全て伏線であり物語の流れなのだろう。最終的には大きな悲劇へと流れていきそうな雰囲気だし、予告を見ていると来週はその悲劇の第一波が来そうな感じ。


このアニメの特筆すべき点に、1話か2話で話がまとまるということがある。各話で完結する話ではないものの、「あ、ひょっとして来週に続いちゃうかな」と思うような展開であっても、1話の中でしっかりと収めていることが多い。次週に続くで視聴者を引きつけるという手も当然あるだろうが、各話でしっかりとケリをつけることによって、1話の中に話が詰め込まれ、内容が濃かったと感じられるのではないだろうか。


オープニングテーマについて、以前にいまいちとか勝手なことを書いた。相変わらずエウレカセブンに合っているとは思えないが、ヘッドホンでズンドコ聞いてるとけっこう気持いいかも。