コトバノウタカタ

よしなしごとをつらつらとつづるばしょ。

週刊少年ジャンプ 第33号

新連載とか。ネタバレあるので隠し。

みえるひと

新連載。以前に読み切りでやった幽霊系漫画の連載化。最近の連載って、ほとんど読み切りで出したものばっかりだね。読み切りで試して人気があれば連載化、というのはいかにも「人気」を重視するジャンプっぽいやり方と言えるかも。良くも悪くも。

で、今回の「みえるひと」だが、正直なところ読み切りのようなインパクトがなかった。けっきょくジャンプにありがちなバトル系になってしまっている。読み切りのときは、読者をぞろっと騙すような絶妙なドンデンガエシが仕掛けられていて、とにかくそのインパクトが強かった。要はバトルだけではない漫画に仕上がっていた。連載だから毎回毎回そういうトリックを仕込むのはムズカシかろうとは思うが、それでも単純なバトルではなく、何かもうヒトヒネリ欲しかった。

もうひとつ気になった点は、初回から暴露しすぎ。明神が「案内人」であること、「みえるひと」であること、「案内人」がどういうものかについての説明など、連載なのだからもっと小出しにしてもよかったのではないだろうか。読み切りを見ているので「みえるひと」という設定がわかっているとはいえ、序盤から「みえるひと」全開だったのはちょっと残念。

さらにもうひとつ。明神のサングラス、取らなくてもよかったのでは・・・。そこに何かひとつ秘密とか仕込めるでしょうに。たんなるオシャレですか。眼鏡をとるとすごくフツーな目があるだけだし。目のインパクトなら流仙蟲の方が断然上。っていうか、流仙蟲の目が明神についてれば良かったのに。グラサンの下は長い睫のキラキラオメメ。それもちょっと違うか・・・。


脱線話だが。最近のジャンプってサイコ系の絵が多くなったような気がする。具体的には「D.Gray-man」「ムヒョとロージーの魔法律相談事務所」「魔人探偵脳噛ネウロ」などが筆頭。「BLEACH」の虚や「DEATH NOTE」の死神もこの部類に入ろうか。そして流仙蟲を見る限り「みえるひと」もその仲間に入りそうな予感。読み切りでもけっこうイッちゃった絵を描いてくれてたと思う。

これは良い点。さすがにサイコ絵少々インフラ気味になってきたと思う人もいるかもしれないが、個人的にはそういうドギツイ絵は大好きなので問題なし。これは他の少年紙にはあまりない傾向だと思う。ジャンプの一般読者に受けがいいのかどうかは知らないけど、この流れは途切れないで欲しい。

ムヒョとロージーの魔法律相談事務所

ムヒョとロージーの魔法律相談事務所 1 (ジャンプ・コミックス)
先週「ビコを殺すと脅されて悪に手を貸したのかな」なんて書いたが、そんなどころの話ではなかった。すみません甘く見ていました。

リオ先生のエロさと明るさの裏があった。エロ上司やら頭の固いバーサンやらに助けを求めたにも関わらず、助力が貰えず母親を殺されてしまった。皆への憎しみ。そして絶望。そのリオ先生を、エンチューが上手くそそのかした、というのが真相。

しかしあのタイミングで、リオ先生の母親を殺す幽霊が現れたというのがちょっと腑に落ちない。あれはエンチューがリオ先生を取り込むために仕込んだことなのではなかろうか。なーんてまたオオハズレだったりして。それともあの世界ではそういう「辻幽霊」が日常茶飯事なのかな。

しかりリオ先生、「ワルのフリ」してるだけで、まだ悪に染まりきってはいない感じ。その心を融かす鍵はやはりビコだろう。しかし一度地獄の使者と契約したものは二度と元には戻れないという設定。悲しい結末しか待っていないような気がする。

BLEACH

一護父、「コンを一護と呼んだことはない」って、「父も死神」は後付の設定じゃなかったのか! そして一護は死神の血を受け継ぐ「真血」だそうで。強いわけです。でも「実は親もエリート死神」となるとちょっと萎える。普通の人間がエリート死神よりも強くなっちゃった、みたいな成り上がりなところが良かったのに、一護もけっきょくエリートだったのかよ、エリートだから強かったのかよ、となってしまう。残念。

魔人探偵脳噛ネウロ

バーサンかよ! わかんねーよそんなの! すげーすげー。この漫画やっぱ面白いなあ。アヤ・エイジアで心も読み解く推理モノになっていくのかと思いきや、今度はもう完全に推理モノを逸脱。でもこの漫画はこれでいいんです。なんかそう思わせる強さがあるよ。