コトバノウタカタ

よしなしごとをつらつらとつづるばしょ。

Comic Baton

というわけでComic Baton
via: id:ain_ed:20050630:p1


前回のBook Batonで「漫画なら・・・」なんて書いていたものだから、ain_ed氏が気をつかってくださったのだろうか。コミックバトンが回ってきた。ありがとうございます。本に比べて漫画は書きやすい。とはいえそう言ってしまった手前、書くとなるとこれまた妙にかしこまってしまう。何はともあれ流れまかせ身をまかせ、思いつくモノを書いていこう。

とりあえずルール。

  1. Total volume of comic on my Bookshelf(本棚に入ってる漫画単行本の冊数)
  2. Comic thought to be interesting now(今面白い漫画)
  3. The last comic I bought (最後に買った漫画)
  4. Five comic I read to a lot, or that mean a lot to me (よく読む、または特別な思い入れのある5つの漫画)
  5. Five people to whom I'm passing the baton (バトンを渡す5名)

本棚に入ってる漫画単行本の冊数

はっきりとはわからないけど300冊くらいかなあ。実家にも同じくらいの量があるかな。

「あずみ」や「バガボンド」「二十世紀少年」などのような現在買っている最中のモノと、吉田聡ものや「AKIRA」など実家から持ってきたお気に入りモノとに大別される。さらに私が持ってきたものだけでなく、相方が持ってきたモノも多い。相方のおかげでそれまで読んだことのなかった「天才柳沢教授の生活」や「おたんこナース」といったスタンダードだけれど手を出すことのできなかったものも読むことができた。最近話題になっている「のだめカンタービレ」の二ノ宮知子の以前の作品「GREEN」や「天才ファミリーカンパニー」も相方が実家から持ってきたモノのひとつだ。

私も相方も漫画を「資産」と呼んでいる。よほどの駄作でもない限り中古で売るということはない。どんなに数が増えても、お気に入りの漫画は大切なもので、引越しのときに邪魔になるから売り払う、なんて考えられない。そういうわけで漫画は溜まる一方だ。

今面白い漫画

「よく読む、または特別な思い入れのある5つの漫画」に出てくるものは除外するとして。

ブリザードアクセル 1 (少年サンデーコミックス)

ブリザードアクセル
鈴木央がサンデーで連載をはじめたフィギュアスケート漫画。超ド素人がセンスと根性で頭角をあらわしていくという、大仰で濃いコテコテのスポ魂モノではあるが、独特の絵とセンスでグイグイ引き付ける。まだはじまって間もない漫画だが、是非「今面白い漫画」に追加したい。

DEATH NOTE デスノート(1) (ジャンプ・コミックス)

DEATH NOTE
ジャンプで連載中の頭脳派トリック漫画。デスノートという「名前を書き込むと人を殺せる」ノートを手にした天才少年ライトと、それを追う者たちのドラマ。突拍子もない設定を持ってきながら、そのルールの中で登場人物たちを頭脳で持って戦わせるという、ジャンプではあまり類を見ない漫画。展開の速さと、読者を良い意味で裏切るどんでん返しで読み手を引き付ける。さらに小畑健の美麗な絵が作品の質に拍車をかけている。
第二部に続いたことに対して批判はあるし、矛盾や強引な設定に突っ込みどころはあるものの、個人的には毎週楽しみな作品。

不思議な少年(1) (モーニングKC (772))

不思議な少年
天才柳沢教授の生活」の山下和美の作品。様々な時代、様々な空間を自由に行き来する不思議な少年。人間の愚かさに落胆し、絶望している少年だが、しかし彼らから目を離せないでいる。観察者のようでいて、しかし人間に微妙に干渉しながら、己自身も人間によって干渉されていく。神であり、悪魔であり、菩薩でもある少年。神のごとき残酷さを持ちながら、人間臭い情も魅せたりして。マーク・トウェインの「不思議な少年」を土台にしながら、山下和美の視点から見た人間の姿を描いている。読んでいていろいろ考えさせられてしまう。

最後に買った漫画

僕と君の間に 2 (ヤングジャンプコミックス)

僕と君の間に (2)
鈴木央の描くSFファンタジー漫画。つい数日前に買って読んだばかりで、詳しい感想はそのうち書こうと思っている。天才少年技師ホークと、無敵の美人高飛車戦士ダリアの旅物語。週刊少年ジャンプでの連載と違い、ものすごく自由に伸び伸びと、描きたいことを描いていると感じる。素直に単純に面白いし、この人の絵は濃いけど好きだ。

蟲師 (6) (アフタヌーンKC)

蟲師 (6)
和ファンタジー漫画。蟲という「生物とは異なる生命力の表象」を巡る物語の最新刊。詳しくは「よく読む、または特別な思い入れのある5つの漫画」の方で。

よく読む、または特別な思い入れのある5つの漫画

5つに絞るというのは非常に難しい。「風の谷のナウシカ」や「AKIRA」、「MASTERキートン」もあげたいところだが、バトンを渡してくれたid:ain_ed氏が既にあげているということで今回は除外した。「思い入れのある」という点を意識しながら・・・・。

BLAME!(1) (アフタヌーンKC)

BLAME!
弐瓶勉の描くハードSF漫画。寡黙な男、霧亥がネットスフィアという世界へ接続するために、正常なネット端末遺伝子を探して空も大地もない延々と続く巨大構造物の中を旅する話。人間と、ネットスフィアを守り基底現実を監視するセーフガード、さらにネットのカオスから生まれた珪素生命という勢力の三すくみ状態。作者自ら「主人公は建造物」と言うくらい建造物の描写のシーンが多く、延々と続く巨大構造物の描写は圧巻。さらに、セーフガードの球体関節人形のようなデザインや珪素生命のグロテスクでサイバーパンクなすタイル、言葉少なながら脳裏に残る濃い台詞など、あらゆる部分において心地よさを刺激してくる。何回見ても飽きない。

百鬼夜行抄 (12) (眠れぬ夜の奇妙な話コミックス)

百鬼夜行抄
今市子の現代妖怪漫画。式神を使うなどの不思議な力を持つ祖父を持つ青年、律と、その周辺の人々が巻き込まれる妖怪騒動を描く。今市子の美しくしなやかな線の絵と、複雑に練られたストーリー展開、随所に散りばめられる民俗学の知識などが巧みにミックスされていて他にはない独特の良作になっている。特にストーリーの練り具合に関しては、「これは女性にしか書けない深さ」を感じさせる。なぜか、と理由を問われても明確に答えることはできないが。
戦うではなく、淡々と関わってときに自然に解決し、時に何も解決することなく放置される事件。そこにいるのは妖怪やバケモノであっても、男が描く漫画のような「退治する」という行動には出ない。そういうところから「低血圧漫画」と評されたこともある。
ちなみに見つけてきたのは合い方。

蟲師 (1)  アフタヌーンKC (255)

蟲師
漆原友紀の描く、古き日本風なファンタジー漫画。蟲という「生物とは異なる生命力の表象」。普通の人には見えず、しかし常に人の隣にあって時に強い影響を及ぼす蟲。それを扱うことを生業とする蟲師ギンコの物語。「蟲」というものを扱いながら、実際にそこに描かれているのは「人」のドラマ。百鬼夜行抄と同様、女性ならではの繊細な物語の描き方だと感じる。それをさらりとした柔らかい線の絵で描いている。淡々と、戦うではなく、流れに逆らわず蟲というものと共存する。これもまた「低血圧漫画」のひとつだろう。
これも見つけてきたのは合い方。

妖怪始末人トラウマ!! 1 (プリンセスコミックスデラックス)

妖怪始末人トラウマ
生まれてはじめて表紙買いした漫画。パタリロ魔夜峰央作。妖怪を退治することを生業としている子どもトラウマと、その相棒の貧乏神が、ドタバタしながら妖怪を退治していくお話。なぜこれを買ったのか記憶に定かではないが、近所の本屋で「とにかく何か漫画を買いたい」と思って適当に探して買った1冊。これを見ると高校生の頃のきな臭い甘酸っぱい感じを思い出す。
この人の絵、今見るとデザイン的にすごく独特だと感じる。ビアズリーなんかの影響を受けてるのかな。

装甲騎兵ボトムズat stories (アクションコミックス)

装甲騎兵ボトムズAT Stories
これ忘れてた、これ。これ忘れちゃいかん。ダチが初めて出した単行本。ボトムズサイドショートストーリー。内容に関しては何度か書いてきたのでそちらを参照して欲しいが、ともかく思い入れという意味ではこれを抜くわけにはいかないだろう。早く次作を出せ、って願いも込めてここに。

バトンを渡す5名

今さらですが御免なさい。ご迷惑でしたら無視してくださって結構ですので。よろしくお願いします。
id:yukata
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