装甲騎兵ボトムズat stories (アクションコミックス)
- 作者: 岡島正晃,曽野由大
- 出版社/メーカー: 双葉社
- 発売日: 2005/04/28
- メディア: コミック
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ボトムズ短編漫画。買って読みました。地元の本屋でも数冊横置きで売られてました。
正直なところ、アニメのボトムズをちゃんと見たことがない。ゲームなどである程度の知識はあるものの、アニメをしっかりと通して見たことはない。子どもの頃に見たことがあるかもしれないが、覚えていない。
そんな私でも理解できたし、しっかりと面白かった。ただマニアックに走っているだけではなく、ひとつひとつのストーリーを主軸に据えた上で、世界情勢の描写やATの説明などが上手く盛り込まれており、非常に読みやすく理解しやすい。といっても、攻殻機動隊のように端書が多いというわけでもなく、作中の流れで内容が分かるようになっている。
短編集という形を取っているが、各話が乖離しているわけではなく、ひとつの戦争を様々な角度から見るという筋の通った構成になっている。戦争の悲劇と不条理、知略戦など、SFという形をとっていながらも現代にも通じるテーマを扱っている。そしてバラバラに提示されたと思われた各話がひとところに集結していく様は気持ちが良い。
絵については、ごちゃごちゃしがちなロボット戦争漫画なのに、すっきりしていて見やすい。ところどころ動きがわかりづらいところもあったが、それはロボットものの宿命でもあるだろうし、流れはしっかりと判るので問題というほどでもなかろう。人の描き分けもしっかり出来ているし、キャラの個性も出ている。初単行本としては十二分な出来だと思う。
知人が絵を描いているので客観的な評価はできないかもしれないが、それを差し引いてもしっかりと面白い一冊だと思う。