コトバノウタカタ

よしなしごとをつらつらとつづるばしょ。

NHKの不祥事に関して


最近NHKの番組についていろいろ書いているが、一方でNHKの不祥事が問題になっていることが気になっている。せっかくクオリティの高い番組、民放では見られないような番組を作っているというのに、経営者や管理職がその足を引っ張っているのは非常に腹立たしい。

NHKの海老沢勝二会長は2日の定例会見で、一連の不祥事による受信料支払い拒否・保留が、11月末現在で計約11万3000件、金額にして約10億円に上ることを明らかにした。

「紅白歌合戦」も手がけたNHKの元花形プロデューサーが4日、逮捕された。今夏からNHKで相次いで発覚した不祥事の発端となり、視聴者の間で広がり続ける受信料支払い拒否のきっかけになった番組制作費詐欺事件。

ということで、ただでも受信料支払い者が減少している昨今、続く不祥事の悪影響は看過できない。以前、警察関係の不祥事と隠蔽が続々と明るみに出て問題となったが、それと同じことをNHKも繰り返している。古くて巨大な公共の組織というのは、内部が硬化してしまい、隠蔽などの温床になってしまうのかもしれない。公共を標榜するのであれば、市民団体による監視や、視聴者(国民)による経営陣の退陣要求などの仕組みを準備すべきだと思うのだが。内部的には独立企業、お金だけは公共として徴収します、では少々虫が良すぎるのではなかろうか。

今朝、民放でこのNHK問題をやっていた。上層部の人間と思われる者が詐欺事件についての釈明会見をしていたのだが、この答弁が非常に下手糞。「他の管理者に対しての調査は行わないのか」という質問に対して「なんですか?」「ああいう不届きものが一人出ると、NHK社員すべてが疑われてしまい、非常に遺憾である云々・・・」などと答えていた。あれでは丸く収まるはずのものであっても角が立ってしまう。今回の件が答弁くらいで丸く収まるとは思えないが、元々角が立っているものをさらに鋭角に削るような受け答えだった。もっと頭が切れて舌が回り、たとえ方便であれ納得のいく言い訳のできる人間を表に立たせるべきではないのか。

NHKの番組好きとしては、一連の不祥事は非常に残念でならない。ただでも「受信料」で槍玉に上げられてきたNHK。こういうことで「不払いの口実」を与え続けていては、本当に誰も受信料を支払わなくなってしまうのではなかろうか。上層部のくだらない不正や利己的な思惑でNHKの番組のクオリティが下がるようなことがあってはあまりに忍びない。