コトバノウタカタ

よしなしごとをつらつらとつづるばしょ。

鳥取NOW

本屋のレジに置いてあった雑誌を衝動買いしてしまった。その名も「鳥取NOW」。その存在は以前から知っていたし、何度か軽く立ち読みもしたことはあるが、購入したのは今回が初めて。いわゆる鳥取の地方情報誌なのだが、他の情報誌とは一線を画している。何しろこの雑誌、鳥取県の広報課が作っている雑誌なのだ。実際に取材、制作しているのは外注の一般のデザイン会社のようだが、企画や編集は県の広報課内の鳥取県広報連絡協議会となっている。

A4サイズの大判の雑誌で、すこぶる薄い。全カラーで総ページ数30ページ強。価格は300円。雑誌と呼ぶにはあまりに薄っぺらいが、私はこの雑誌がけっこう好きだ。買うのが初めてなのに好きと言ってしまうのも妙な話だが、大判の写真を多く使い、見た目と中身で鳥取を伝えようというスタンスに好感を持っている。県の企画と聞くと古臭くて地味なものを重い浮かべてしまうが、実際にはデザインや写真など、すっきりとこ洒落れていてセンスも良い。目に楽しい作りになっている。

また県が企画しているだけあり、他の情報誌と違って広告も少ない。まったくないわけではなく、地の特産物や有名な旅館などの広告がいくつか載ってはいるが、数も少ないし派手は派手しさも抑えている。記事も、一般の情報誌であればほとんどがお店の紹介となってしまうのだが、この雑誌は鳥取でのイベントや伝統、人物などを中心に取り上げている。広告でいっぱいの情報誌に食傷気味なので、こういうシンプルな作りの雑誌がありがたい。薄っぺらくはあるが、無駄な広告でページ数を増やすよりはよほどマシかもしれない。

他の県でもこういう有料の雑誌を発行する取り組みをしているのかどうかわからないが、古臭くて堅いものを作るだけでなく、このような柔らかい取り組みをしているというのは評価に値すると思う。

まあ、タイトルに関しては少々いかがなものかと思うが。