コトバノウタカタ

よしなしごとをつらつらとつづるばしょ。

みんなのうた

NHKの「みんなのうた」で流れていた「月のワルツ」と「金のまきば」が頭の中でグルグルしている。曲もそうだが、絵もかなりキている。「みんなのうた」の曲やアニメーションは全体的にクオリティが高い。ありきたりのつまらない物もあるが、ときおりひょこひょこと突出したセンスを撒き散らすものがある。上記ふたつはその好例だ。

月のワルツ」は、「不思議の国のアリス」と「アラビアンナイト」をミックスしたような曲と絵。曲と歌はアニメ版「火の鳥」のコンビだそうで、アニメーションは「デジスタ」出身でマッドハウス*1に入った若手クリエイターが手がけているという。まず絵のインパクトがかなり強い。夢、幻想的、というよりは優しい悪夢のような歪んだ絵だ。腕の長いウサギ、堕ちていく女の子、老人、時計、三日月の船、若者。次々と流れていく幻想世界は見ているだけでも面白い。そこに曲があいまって脳裏に刷り込まれる。

大貫妙子が歌う「金のまきば」は、少し調べてみたところ、アニメーションありき、で曲を後付したものらしい。童話のような絵本のような雰囲気で、最初は「ああ、みんなのうたっぽいなぁ」と何気なく見ていたのだが、これがこれでまた一筋縄ではいかない奇妙な歌と絵。おぼろげにわかるストーリーとよくわからない結末。シュールというか、意味不明というか、脳をやんわりとかき混ぜられるような感触。曲も絵も明るいのに、なぜか微妙に切なくなってくる。

その番組の存在は子供の頃から知っていたし、以前から変なセンスの曲があるのは知っていたが、「見よう」と思って見るほどではなかった。先月購入したHDDレコーダのおかげで、らくちんに予約ができるようになったのでちょっと撮ってみたらこれがツボに入ってきたのだ。

以前には、小島麻由美が曲だけではなくアニメーションまで担当した「ふうせん」や、THE BOOMの「恐怖の昼休み」などもあった。椎名林檎も歌ってたな。案外に有名なアーチストが数多く登場する。今月の歌も、上記「月のワルツ」以外は、平原綾香の「ハロー アゲイン,JoJo」と、コブクロの「永遠(とわ)にともに」が流れている。そういう観点でチェックしてみるのも面白い。

少し難を言えば、2ヶ月で新曲3曲というのはちょっと寂しい。再放送ものも2ヶ月固定のようだし。せっかくの大量なライブラリがあるのだから、もっといろいろと流して欲しい。

ちょっと子供用にも「みんなのうた」のDVDでも買ってみようかな、と思う今日この頃である。

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*1:妄想代理人」や「千年女優」、最近では「BECK」などを手がけているアニメーションスタジオ。