コトバノウタカタ

よしなしごとをつらつらとつづるばしょ。

Mステの東京事変

遭難
山陰には民放が3局しかない。日テレ、フジ、TBS系列の局しかなく、朝日やテレ東系の番組は、基本的には見ることができない。朝日などで見たいドラマをしていたり、テレ東系でアニメをしているのを聞き知り、歯がゆい思いをしたのは一度や二度ではない。しかし、MステやTVタックル、ビフォアーアフター、鑑定団などの人気番組は、深夜や休日の昼間などに、別の局系列で放送してくれる。番組表を見ながら土曜に放送されるミュージックステーションを見つけ、録画予約をしておいた。

ミュージックステーションは歌番組の中では比較的革新的な番組だ。ジャニ系、つんく系の出演が多い一方で、他の歌番組ではまず見かけないようなアーチストが出てくる。Cocco小島麻由美など、私の琴線に触れるアーチストが出演したことがある。MステとNHK以外で、これらのラインナップを見かけることはほとんどない。その日も、番組表に「東京事変」の名があったので迷わず予約した。

今日の昼間、少し時間があったので録画した番組を流し見していた。東京事変はテレビ初登場ということで、登場もトップだった。久々にしゃべる椎名林檎を見た。以前に比べ、憑き物が落ちたような顔つきだった。憑き物と同時に眉毛も落ちていたようだが。

インタビューでは「ソロの頃は不安定だった」という話。そして「あややが安定していて羨ましい」という話。不安定だったというのは一種の自虐ではあるが、安定していると他人を評するのは「悩んでいない」というバカっぽさを指摘することにはなるまいか。林檎はバンドになって落ち着いたと言っているが、見ている方はあいかわらずひやひやさせられる。あややは「安定してますねぇ」と例の顔で笑っていた。うらやましいと言うべきだろうか。

そして演奏が始まった。なんだか音が変。こんなものか。そして林檎、歌詞間違えてるし・・・。 見ているのが辛くなって再生を止めた。何が辛いって、そのことできっとまた椎名林檎が落ち込んだりするんだろうな、と思うと辛い。バンドになってもやはり林檎は危うい。いろんな意味で。だからこそ魅力的なのだけれど。