コトバノウタカタ

よしなしごとをつらつらとつづるばしょ。

新撰組! 第38回、第39回

斉藤一
ここのところずっと見ていなかった「新選組!」をようやく見た。といっても38話と39話までだが。他にもいくつかビデオがたまっている。なかなか消化できなくて・・・。ちなみに写真はボバじゃなくて、リアル斉藤一だそうだ。


第38回 ある隊士の切腹
切腹シリーズ第二段、なんて軽口が叩いていられないような重たい空気。同じネタでそう何度もやられるもんか、と思って見ていたが、やはり切ない。三谷幸喜は喜劇でよくこういう「タイミングが悪い」の連続を使うが、それが悲劇に使われるとほんとうにイジイジして切なくなってしまう。河合耆三郎はいままでそんなに感情移入するようなキャラではなかったが、今回の話の作りがうまいためか、その死はやはり辛かった。

それにしても観柳斎、アホさ加減にも程がある。本を店に返せないのであれば、土方に直接買い取ってもらえばいいではないか。「自分が借りた」と明かさなくても、「急に金が必要となったので買い取ってもらいたい」と言って50両で売り、それを河合に返せば、どちらもお咎めなしで助かったはずだ。どんなに知識があって勉強ができても、そのくらいの機転がきかないようでは役立たずと言われても仕方あるまい。土方に本を売りに行くというのは抵抗があるだろうが、土方も河合を死なせたくないと思っていることくらいは皆が知っているだろう。それに人一人の命、しかも自分をかばって死のうとしている人間の命をそれで救えるのだから、迷う必要さえなかろう。

そして切腹シーン。山南さんと対照的な戸惑いながらの切腹となった。飛脚はまだですか、と問う河合が悲しい。しかも介錯まで失敗して・・・。山南さんのときのように、せめて切腹を夜まで待てなかったのだろうか。そうすれば飛脚も間に合ったのに。なんてifを言っても仕方がないことはわかっているんだけど、そう思わせるような話の作り方してるから、つい。


第39回 将軍、死す
まずは原田左之助、おめでとう。おまさちゃんとくっつくことはわかってたんだけど、このカップルの成立はやっぱ嬉しいね。斉藤一のプレゼントに笑った。シリアスな回の次はいつもこういう笑いを持って来るんだなぁ。緩急のつけ方が上手い。

この回は近藤周平の話。彼の未熟さは剣の腕のなさではなく、その心の弱さ。誰かしっかりそれを教えてあげればいいのに。人を信じる力、自分を信じる力、そういう力がまず彼には必要。まあ、それに自ら気づくということもひとつの強さ、なのかもしれないけど。

しかし新選組はどんどん荒んでいくなあ。近藤勇も、けじめをつけるのは当然だ、とか躊躇なく言い放つようになったし。でもけっきょくは周平を許してしまうし。なんだかグダグダだ。修平は自らの意志で脱走していないとは言っても、脱走の手引きしてるのにね。

周平の話に比して、タイトルになってもいる将軍の死の話は数分ほど。ま、新選組の話だから、そっちの方ばかりやられても困るんだけど。

ところで、お龍役の麻生久美子だけど、和装や日本髪が似合っていない。もっと綺麗な女優さんだと思うのだが、どうもこのドラマの中ではあまりいけてないように見える。