コトバノウタカタ

よしなしごとをつらつらとつづるばしょ。

「あずみ」33巻

あずみ (33) (ビッグコミックス―Big comic superior)
「あずみ」最新巻。ここしばらくまったり展開だった「あずみ」だが、今回は巻を通してずっと戦闘シーン。「あずみ」でひとつの戦いをこれだけ長引かせたのははじめてなのではないだろうか。しかもただ戦うだけではなく、その中にちゃんとドラマも練りこんである。

家康を暗殺したあたりから、同じようなことを繰り返しはじめた感のある「あずみ」だが、不思議と飽きが来ない。超人的な強さで敵となっていくあずみ、あずみと親しくなると必ずと言っていいほど命を落としてしまう仲間、そして最後は敵との大立ち回り。既に水戸黄門のような予定調和だが、それでも読んでしまい、また先が気になってしまう。単に斬って終わりではなく、そこにいたるまでの過程や人間関係の描写がうまいからだろうか。

しかし「あずみ」はどんどん無敵になっていくなぁ。昔は毒にやられたり、つかまったりとけっこう大変な目にあっていたが、最近はそういうこともなくなって、ひたすら斬りまくり。何十人斬っても息ひとつ切らしてないし。それでも、救えない、救われないんだよなぁ。切ない。

小山ゆうって、けっこう古い漫画家だと思うんだけど、今でもしっかり面白い漫画が描けるってすごい。

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