コトバノウタカタ

よしなしごとをつらつらとつづるばしょ。

電線がいっぱい

あいかわらずFotologにヘタクソな画像をアップしているわけだが、そのFotolog用の写真を撮っていると、電線の多さに驚く。普段あまり気にしていないが、道路沿いで遠景を撮ろうと思ったら、たいていの場合電線が邪魔をする。

日本は電柱、電線が多い国だと聞く。それだけインフラが整備されているということでもあるのだが、しかし西欧では、多くの場合電気通信関係のケーブルは地下へと移されているらしい。確かに、フランスやイタリアなどの都市をテレビで見る場合、電柱や電線を見かけることはほとんどないような気がする。

日本でも都市部では地下ケーブルへの切り替えが進んでいるらしいが、私の住んでいるような田舎町ではまだまだ進んでいない。

景観の問題もあるが、それ以外にも気になる点がある。電気や電話は都市機能の根幹なのに、こんなに剥き出しで大丈夫なのだろうか。例えばテロリストが、都市の機能を一時的に麻痺させようと思えば、電線を一部切断してしまうだけでいい。もちろん、病院やテレビ局など、停電が致命的な施設は自家発電の設備を持っているだろうが、一般企業や家庭の電力をカットするだけで大規模な混乱が生じるし、経済的にもかなり大きな損失が出るだろう。しかも直接人命を奪うわけではないので、手を血で汚すこともない。効果的かつ簡易に経済的打撃を与えるには絶好の標的ではないだろうか。

それとも、そういう破壊工作も想定してケーブルのネットワークを張っているのだろうか。日本は停電の少ない国だとも聞くし、切られた後の対策も早いようだ。私などが心配するまでもなく対策が立ててあるのかもしれない。しかし同時多発的に断線されるとやはり困るような気もするが。

ま、地下ケーブルでも切られたら同じことなんだが。

景観の話に戻ろう。電柱、電線に限らず、日本の都市の景観というのは美しくない。商業都市ならまだしも、京都のような観光都市でさえ、四角いビルが立ち並び、その隙間に寺があるような奇妙な有様だ。京都駅から見た京都市内の雑然さにちょっと愕然としたりした。

西欧の観光都市では、条例で縛ったり、地域の人間が意識を持ったりして、景観の維持に努めているらしい。日本でも景観保護条例はあるにはあるらしいが、歴史も浅く、西欧のような徹底した景観保護はできていないようだ。既存の建物を排除することまではできないので、都市として美しくあるというのはやはり難しいのだろう。

ただし東京だけは別格。あそこは様々な建築物の混沌が、ある種の新しい景観を作り出している。十何階建てのビルの隣に、木造の今にも崩れそうな平屋が建っていたり、未来的なビルがあるかと思うと、明治風の洋館が建っていたり。その時間的空間的混沌が奇妙な芸術性を醸し出しているような気がする。建物として芸術性をアピールしているものだけでなく、ただ隙間を縫って作りこまれた機能的な建築物までもが、何らかの「奇妙さ」を持っている。

しかも街によってそれぞれの趣が異なる。住んでいたわけではないのであまり事細かには知らないが、新宿、渋谷、原宿、秋葉原、神田、上野、日暮里、浅草、銀座、日本橋、それぞれに独自のカラーを持ち、それぞれに面白い。ただし、お台場のような新しい場所は、新旧織り交ぜた混沌がないのでパス。

ああ、支離滅裂は話になってしまった。けっきょく何がいいたかったのかよくわからないな・・・・・・。ま、いっか。

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