コトバノウタカタ

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機動警察パトレイバー 劇場版

機動警察パトレイバー 劇場版 [DVD]
BS hiで「機動警察パトレイバー劇場版」をやってたので見た。前に2作目は見たことあるのだが、1作目は初見。監督が押井らしいということで見たいとは思っていたのだが、なかなか見る機会がなかった。

いちおうパトレイバーの簡単な説明と、映画の導入部分。時は20世紀後半、舞台は東京。レイバーと呼ばれる汎用二足歩行機が開発され、労働の現場等で活用されるようになっていた。それに合わせ、レイバーを犯罪に利用するようなケースが発生し、対レイバー犯罪として、警察もレイバーを導入せざるを得ない状況になった。そして特車課と呼ばれるレイバー犯罪専用の部署が設立された。主人公、泉のあが所属するのは特車二課。精鋭ぞろいの特車一課と違い、落ちこぼれが集められたと言われている課だ。
東京では、東京湾を囲む湾岸道路建設と、それを水門として巨大な干拓地を作り出す「バビロン計画」が進行していた。しかしここ一ヶ月、都心部でレイバーの暴走が続発していた。特車二課の篠原遊馬は、その原因が最近搭載された最新OS、『HOS』にあるのではないかと考え、独自の調査をはじめる。

攻殻機動隊に比べると全体的な乗りも軽いし、ロボットアクションなんかもアニメアニメしているが、長ったらしく小難しい台詞や、流れていく風景、台詞がほとんどなく淡々と捜査を進めていく刑事たち、など、押井らしさプンプン。ストーリーとしても、単なる勧善懲悪ではなく、「肥大化する都市」のようなテーマを扱っている。

また逆に一般的なパトレイバーから見ると、全体的に重いような気もする。とはいえ原作の雰囲気を壊すほどではない。ほどよく笑いも入り、ほどよくテンションも高い。ただ主人公の泉のあよりも、篠原遊馬の方が中心になって話が進んでいく感はあった。

それと、これは仕方ないことなのだが、15年くらい前から見た10年後、なので、いろいろな違和感はあった。コンピュータグラフィックがかなり古臭い。そもそも21世紀になった今でもレイバーなんてものはない。それでも、コンピュータウイルスやハッキングなど、当時としてはまだあまり認知されていなかったものをメインに据えてきているというのは先見の明、と言うべきだろう。

全体的に申し分ないでき、というか十分に面白かった。攻殻ほど小難しくもないし、いまでも充分楽しめるようなでき。続けて2作目、3作目もやるようだから見ねば。

ちなみに、南雲隊長の声が攻殻機動隊 S.A.C. 2nd GIGの茅葺首相、整備のおっさんの声が荒巻課長だった。

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