少し前に「我が竜を見よ」について、ゲームクリエイター桝田省治氏の名前を挙げたが、彼の所属するMARS内にある彼のコラムが面白い。彼がいままで作ってきた「リンダキューブ アゲイン」「ネクストキング」「俺の屍を越えていけ」「暴れん坊プリンセス」などについての制作に関するコラムをはじめ、彼流のゲームの作り方やゲームの面白さの分析、シナリオの組み方、新しいゲームのアイデアなどなどが書かれている。実際に名の知れたゲームクリエイターの生の声をこのように読める機会はそう多くはないと思う。
桝田氏は独自のポリシーを持っていて、よく「見た目が古臭いゲームを作る」「マニアが好みそうなゲームを作る」などと言われる。しかしそれはある種の「見た目重視のゲームへのアンチテーゼ」であり、「やってみたら面白いゲームを作る」という彼のポリシーの表れなのだ。
彼のこだわりは彼のコラムを読むとよくわかるが、それ以上に彼が作ったゲームをプレイするとよくわかる。デモやストーリーに寄りかかるのではなく、システムとして楽しめるゲームを提供する。といってもデモやストーリーに手を抜いているわけではなく、(彼は否定するかもしれないが)そこも彼のゲームの魅力の肝となっている。
彼のゲームへのこだわりは、場合によっては自意識が強いとか独り善がりと見えるかもしれず、人によってはそれを受け入れにくいと感じるかもしれない。しかし良い物を作る人というのは良い意味での強い我やポリシーを持っていないといけないのではないかと思う。上や周りに流されてしまうようでは、既成の枠を破る新しいものというのは生まれない。彼は本能でそれを知っているような人だと思う。
なーんて、何も生み出してない私のようなものが知ったかぶりで言うようなことではないわけだが。
ともかく、彼のこだわりと趣味と心の動き満載なので、彼のゲームが好き、とか、興味ある人には彼のコラムをお薦めする。
そうそう、同MARSのホムペ内の掲示板には、桝田氏自身が登場して、律儀かつ親切な辛口コメントを書いたりしているので、そちらもお薦め。ただし変なことは書き込まないようにね。
で、彼のゲームをプレイしたことのない人は是非一度プレイしてみて欲しい。既存のゲームに飽きてしまった人などに特にお薦め。だたし「暴れん坊プリンセス」以外を・・・・・・。
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